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ニコプロpresents佐藤光留自主興行「変態は夢を見た」

ニコプロpresents佐藤光留自主興行「変態は夢を見た」

ニコプロpresents佐藤光留自主興行「変態は夢を見た」
日時:2023年8月26日(土)
第1部:14時開場/15時開始
第2部:17時開場/18時開始
会場:神奈川・富士通スタジアム川崎
観衆:196cm(主催者発表)

【第1部】

ダークマッチ RYSKパートナーズ/松本幼稚園 presents エニウェアルール時間無制限1本勝負
「2」(パンクラスイズム横浜)
6時間 川崎市の条例により屋外イベント終了時間となったため興行終了
花畑正男(フリー)
第1試合 11月3日関内路上プロレス今年もやるよ!みんな遊びにきてね presents 前口太尊プロレスデビュー2周年記念試合 タッグマッチ15分1本勝負
前口太尊(飯伏プロレス研究所)
岡田剛史(TKエスペランサ)
7分42秒 腕極めヒザ十字固め
和田拓也(フリー)
渡辺壮馬(GLEAT)
第2試合 夢みがち56歳 presents シングルマッチ20分1本勝負
岩崎永遠(BURST)
7分22秒 ラリアット→片エビ固め
塚本竜馬(フリー)
第3試合 熟女グレイシーハンター presents YMZ提供試合 タッグマッチ15分1本勝負
米山香織(YMZ)
佐久田俊行(フリー)
4分45秒 植木が日韓レフェリーを銃撃→反則負け
関口翔(フリー)
植木嵩行(フリー)
延長戦 だるまさんが転んだ対決
米山香織(YMZ)
セミファイナル 恋するのび太アイコン(バツ1)presents “永尾が激突したいって言うから当たり屋3人呼んできた” タッグマッチ15分1本勝負
永尾颯樹(ZERO1)
山本裕次郎(フリー)
15分00秒 時間切れ引き分け
小林ゆたか(夕月堂本舗)
井上凌(全日本プロレス)
メインイベント 株式会社ライフイン24GROUP presents JEEEP提供試合 勝者CDデビュー権争奪8wayマッチ60分1本勝負
SUSHIを向いてあるこう(SUSHI/フリー)
15分21秒 TEEKAMAKI
時代は僕らに雨を佐藤光留(佐藤光留/パンクラスMISSION)
電信柱にひっかけた阿部(阿部史典/フリー)
※SUSHIを向いてあるこうがCDデビュー権を獲得。
【そのほかの選手】
花いちもんま(門馬秀貴/Brighness)
男児ジス(田村男児/全日本プロレス)
すべて下村だよ!!(下村大樹/BASARA)
人生はナカノ(中野貴人/BASARA)
ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃかぴぃ(香取貴大/イーグルプロレス)

【第2部】

第1試合 三室亜生 presents タッグマッチ20分1本勝負
河野真幸(フリー)
松永準也(ZERO1/火祭り2023優勝者)
11分2秒 ビースティング→エビ固め
夕張源太(JTO)
塚本竜馬(フリー)
第2試合 Fu-ka/株式会社りくつな presents 6人タッグマッチ30分1本勝負
松本浩代(フリー)
雪妃真矢(フリー)
真琴(フリー)
14分51秒 旋回式ライガーボム→エビ固め
ZONES(Evolution女子)
サニー(Evolution女子)
Chi Chi(Evolution女子)
第3試合 まんちゃん/デッドリフ太郎/岡山県岡山市福富西佐藤光留ファンクラブ/樽ドル愛してる/阿部史典に抱かれたい21歳 presents “2代目”阿部史典発掘バトルロイヤル無制限勝負
阿部史典(フリー)
9分8秒 オーバー・ザ・阿部史典
予算内最大のX=大和ヒロシ(フリー)
【退場順】
①○阿部史典(1分9秒 オーバー・ザ・阿部史典)セレジェイラ●
②○阿部史典(1分55秒 オーバー・ザ・阿部史典)和田拓也●
③○阿部史典(2分20秒 オーバー・ザ・阿部史典)岡田剛史●
④○阿部史典(2分26秒 オーバー・ザ・阿部史典)KURO-OBI●
⑤○阿部史典(2分40秒 オーバー・ザ・阿部史典)前口太尊●
⑥○阿部史典(2分48秒 オーバー・ザ・阿部史典)山本裕次郎●
⑦○阿部史典(2分50秒 オーバー・ザ・阿部史典)田馬場貴裕●
⑧○阿部史典(3分8秒 オーバー・ザ・阿部史典)“Crazy”J クレイジージェイ●
⑨○阿部史典(3分17秒 オーバー・ザ・阿部史典)米山香織●
⑩○阿部史典(3分27秒 オーバー・ザ・阿部史典)Himiko●
⑪○阿部史典(3分35秒 オーバー・ザ・阿部史典)服部健太●
⑫○阿部史典(4分30秒 オーバー・ザ・阿部史典)松澤さん●
⑬○阿部史典(4分56秒 オーバー・ザ・阿部史典)下村大樹●
⑭○阿部史典(5分5秒 オーバー・ザ・阿部史典)槙吾●
⑮○阿部史典(5分21秒 オーバー・ザ・阿部史典)藤田ミノル●
⑯○阿部史典(6分40秒 オーバー・ザ・阿部史典)佐久田俊行●
⑰○植木嵩行(7分21秒 射殺)ミスターアトミック●
⑱○植木嵩行(7分37秒 射殺)岩崎永遠●
⑲○植木嵩行(7分51秒 射殺)条柴拓真●
⑳○阿部史典(8分19秒「俺は阿部史典を超えた」発言→オーバー・ザ・阿部史典)植木嵩行●
㉑○阿部史典(9分8秒 オーバー・ザ・阿部史典)予算内最大のX=大和ヒロシ●
※阿部史典が2代目阿部史典となる。
セミファイナル A.A.forever presents ジュニア12人4wayタッグマッチ30分1本勝負
渡辺壮馬(GLEAT)
井上凌(全日本プロレス)
橋之介(A-TEAM)
12分50秒 ファイヤーバード・スプラッシュ→片エビ固め
ライジングHAYATO(全日本プロレス)
中野貴人(BASARA)
児玉裕輔(フリー)
【そのほかのチーム】
木髙イサミ(BASARA)&香取貴大(イーグルプロレス)&エーグル・ブラン(フランス)
田村男児(全日本プロレス)&十文字アキラ(JTO)&若松大樹(2AW)
メインイベント 新太平洋運輸株式会社 presents シングルマッチ時間無制限1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)
26分50秒 ピンチェ・ロコ→体固め
エル・デスペラード(新日本プロレス)

昨年の富士通スタジアム川崎大会同様、開場時間の14時になった瞬間からダークマッチの2vs花畑正男がスタート。昨年の8・22「ファイト〜闘う変態達の唄」から始まり、同年11・26インディージュニアの祭典「ぼくらはみんないきている」、今年5・31インディージュニアの祭典「ぼくらはみんないきている2」と闘い続けているが、いまだ決着つかず。
今年はさらにダークマッチ中に菊タローが登場し、両選手にパンチやキックの打ち方を指導しながらも強烈な喝を入れる“ダーク合宿”が始まる。その後、急に2vs男がラウンド制になり、インターバルの際にラウンドガールが登場。このラウンドガールは、今年念願の性転換手術を終えて戸籍上も”女性”となった橘とも梅(たちばな・ともめ)さん。女性になってラウンドガールデビューという“夢”が叶ったのだ。ついにはリング上から両選手がどかされ、岡山を拠点とするアイドルグループの”Sha☆in”がミニLIVEを開催。彼女たちもまた「スタジアムライブがしたい」という“夢”が叶った。その頃、会場入り口の売店ではデスペラードが自ら売り子となり、ポートレートを販売。サイン、私物プレゼント、ワンショット撮影可と、新日本プロレスではまず実現しない“奇跡の出店”に長蛇の列が出来ていた。

Sha☆inのタオルを振ってライブを盛り上げていた2と男だが、ライブが終わると再びリング上で試合に。そうこうしていると15時になり、大会プロデューサーの佐藤光留が登場。うめき声をあげる2と男に向かって「(試合を)やってていいから静かにしてください」と言ってから「本日は佐藤光留自主興行『変態は夢を見た』富士通スタジアム川崎大会にご来場、誠にありがとうございます! 2020年にコロナの中で興行やるには上が開いていればいいんじゃないか、密にならなければいいんじゃないかということわけで、縁がありましてこの旧川崎球場、富士通スタジアム川崎で興行をはじめて、まさかの4回目になりました。これもひとえに応援していただいた皆様の応援があったからと思っております。今回は過去3回含めて最大の入場者数になる予定です! もちろん、夜のメインイベント目当てという方もいらっしゃいますが、これをキッカケにこの“よく分からないプロレス”と、でもそこにある“ちょっと他人には理解されがたい夢を見た人間”の生き様というものを感じていただければ嬉しいなと思って、挨拶をしようと思ったら、ちょっといま雨が降り始めました。それも屋根があって、エアコンが効いて、好きなところだけ切り取れるプロレスもそういう見方をされるようになりましたが、これはもう見ているほうも、やっているほうも同じぐらい命と体力を燃やして、みんなで一緒にプロレスやろうぜ! 鈴木秀樹が好きなんです、この言葉。そういう大会になっていけばいいと思います。本日昼間はとくに暑いです。雨も降りますが、ドンドンドンドン水分・塩分がなくなっていきますので、しんどいと思った方は必ず水分補給などしてください! 見回りもしています! どうしてもダメだと言う方は、見回りの人に声をかけてください。このあと松本浩代のせいで雷が鳴る予定です! 夜だけでいいのに、昼から来たお陰で。その際は逃げる場所がスタンドの下など計8箇所ありますので、自分で逃げてください! 川崎市がとくに中止要請を出すような紛争、もしくは震度7以上の地震以外は決行します! それでは佐藤光留自主興行『変態は夢を見た』、みんなで大きな夢を見ましょう! よろしくお願いします!」と挨拶すると、「夢見るぞー!」と何度も叫びながら、途中で何度か挨拶を邪魔するほどうめき声をあげていた2と男を強制連行していった。

第1試合は前口太尊(飯伏プロレス研究所)&岡田剛史(TKエスペランサ)vs和田拓也(フリー)&渡辺壮馬(GLEAT)の前口太尊プロレスデビュー2周年記念試合。この富士通スタジアム川崎大会で純プロレスデビューした太尊だが、気付けば2周年。佐藤光留が用意した対戦相手は和田とGLEATの壮馬の初タッグ。太尊と和田の先発で試合開始。ハードヒットのような打撃での牽制から腕の取り合いに。太尊がアームドラッグで投げると、両者タッチ。ハードヒット仕様のコスチュームで登場した壮馬は、岡田の掌底と蹴りをかいくぐって胴タックルでテイクダウンを奪うとマウントを取る。しかし岡田は足を取ってアキレス腱固め。壮馬がロープに逃れたところで、太尊が入ってきてローキック。しかし壮馬も突進してきた太尊を蹴りで止めると、ミサイルキックを発射。和田が河津落としからヒザ固めに捉えるが、太尊はロープに逃れる。和田は太尊の左ヒザを集中攻撃。さらに壮馬とダブルのカウンターエルボー。まさかのこの二人が連係攻撃まで見せるとは。太尊はハンマーパンチで反撃するが、壮馬はコーナー二段目からのムーンサルトプレス。しかし太尊もスルリとエプロンに出て、壮馬の突進をかわすと、ロープ越しのハイキックからスワンダイブ式ミサイルキック。タッチを受けた岡田は壮馬と和田に正拳突き。さらに壮馬にネックブリーカーからスロイダーを狙ったが、ラウンドハウスキックで逃れた壮馬は和田にタッチ。裏拳式掌底からエルボーの打ち合いになった和田だが、岡田はチンクラッシャーからエクスプロイダー。すかさず太尊がランニングロー。さらに蹴りのコンビネーションからあごしつれいいたします(仮)を叩き込む。壮馬がカウント2でカットすると、岡田も入ってくる。その隙に和田が太尊に強烈なドロップキック。太尊はローリングソバットを返すが、和田はカニ挟みクラッチでカウント2まで追い込むと、オモプラッタで太尊の左腕を極めた状態のままヒザ十字固めを決めてギブアップを奪った。悔しそうな太尊に対し、和田と壮馬は肩を組んで退場していった。

第2試合は岩崎永遠(BURST)vs塚本竜馬(フリー)。上背では岩崎のほうが大きいが、体格的には負けていない塚本。しかし塚本がショルダータックルで何度ぶつかっても、岩崎はなかなか倒れない。逆に一発のショルダータックルでなぎ倒した岩崎は、エルボーの打ち合いでも優勢。さらにコーナーに押し込んでエルボーを首筋に叩き込むが、塚本もハンマー攻撃で反撃。だが、受け止めてみせた岩崎は一発のエルボーでダウンさせるとスリーパー。その状態から首筋にエルボーを入れた岩崎。塚本は朦朧としながらも低空タックルでテイクダウンを奪うと、馬乗りエルボー。そしてスリーパーをお返し。岩崎はロープに逃れるが、塚本はブレーンバスターからラリアットを狙う。かわした岩崎は高さのあるバックドロップから串刺しラリアット。そしてDDTからフォアアームでカウント2まで追い込む。ラリアットを狙った岩崎はカウンターのボディスラムで叩き付けた塚本はラリアットを狙って突進。だが、相打ちに持ち込んだ岩崎は、そこから強烈なラリアットをブチ込んで3カウントを奪った。

第3試合は米山香織(YMZ)&佐久田俊行(フリー)vs関口翔(フリー)&植木嵩行(フリー)のYMZ提供試合。ダルメシアンのコスプレで登場した米山に対し、名探偵コナンのコスプレで登場した関口。いきなりマイクを要求した関口は、「清潔感」「常識」「経済力」のある男子レスラーを佐藤光留にリクエストしたのに、用意された男子選手が佐久田と植木だったことに不満気味。とくにYMZといえばコスプレなのに、元々ポリス風コスチュームの植木はともかく、佐久田が通常のコスチュームだったことにご立腹な関口は「この試合をメチャクチャにしてやる!」と言い放つと、植木と共に米山と佐久田に襲いかかる。ドロップキックで米山を吹っ飛ばした関口は、米山をロープに貼り付けにすると背後からドロップキック。続いて植木が佐久田に胸毛手裏剣をお見舞いするが、ウラカンホイップで投げた佐久田は619。だが、胸毛スタナーを返した植木は敬礼式ヘッドバットを四方から落としていく。胸毛スリーパーに捉えたところで、米山がカットに入るが、植木は胸毛を投げつける。しかし米山も植木の胸毛目掛けて関口をホイップ。胸毛スリーパーに餌食になった関口に、米山と’佐久田はトレイン攻撃。ここで佐久田はステープラーを持ち出すが、日韓レフェリーが止める。すると植木が拳銃を持ち出し、全員ホールドアップ。日韓レフェリーから「それを使ったら試合もだけど、人生が終わるぞ」と言われた植木は、逆上して拳銃を乱射。日韓レフェリーが銃撃されたため、植木の反則負けに。
しかし米山が「日韓さーーーん! このままじゃ終われねえよー!」とお馴染みのセリフと叫んでから、昨年同様ダルマさんが転んだ対決を要求。植木は謝罪した上で、プロレス興行には欠かせない養生テープを日韓レフェリーの足に巻き付けて治療。復活した日韓レフェリーが鬼となり、米山、関口、佐久田、植木、さらに完全プライベートモードで観戦していた関根シュレック秀樹を巻き込んで、広い広い富士通スタジアム川崎でのダルマさんが転んだ対決を行った結果、米山が一番早く日韓レフェリーにタッチして勝利した。

セミファイナルは永尾颯樹(ZERO1)&山本裕次郎(フリー)vs小林ゆたか(夕月堂本舗)&井上凌(全日本プロレス)の“永尾が激突したいって言うから当たり屋3人呼んできた” 。山本と小林の先発で試合開始。お互いに足関節を狙いにいくが、なかなか取らせない。続いて永尾と井上がエルボーの打ち合いからチョップの打ち合いに。お互いに胸を突き出して相手のチョップを受け止める。そこから永尾がフロントキックを叩き込めば、井上もフロントキックを返すが、永尾は張り手からロープへ。しかし井上はカウンターのドロップキック。永尾が場外にエスケープするが、追いかけていった井上は思い切り助走をつけてのランニングロー。山本と小林も場外で蹴り合う。その間にリングに戻った井上は永尾をチンロックに捉える。ロープに逃れた永尾だが、小林がエルボーの連打座り込んだ永尾を踏みつける。防戦一方の永尾を井上が逆片エビ固めで追い込むが、どうにかロープに逃れた永尾。ミドルキックを連打していった小林だが、かわした永尾はバックドロップを返してタッチ。山本はショルダーアームブリーカーから相手コーナーに小林を押し込む。タッチした井上が喧嘩越しでエルボーを打って行くと、山本も強烈なエルボーで応戦。さらにミドルキックから串刺し攻撃を狙った山本をエプロンに出した井上だが、山本はロープ越しに卍固め。リングに戻ってスタンディングのアームロックに捉えた山本だが、井上はその状態からブレーンバスター。小林が入ってきて井上と一緒に蹴って行くと、続けてサンドイッチ・ジャンピングキック。しかし山本は小林の蹴りをキャッチしてフィッシャーマンバスター。タッチを受けた永尾は井上にジャンピングエルボーからエルボーを連打。井上もミドルキックの連打を返すが、永尾は串刺しエルボーからブレーンバスターで投げると卍固め。小林がカットに入ると、山本も入ってきて永尾と井上、山本と小林が激しくやり合う。途中から永尾と小林、山本と井上に代わると、混乱するあまり永尾と山本、小林と井上とパートナー同士の殴り合いに。気付いた山本が永尾と反撃しようとしたが、逆に小林と井上がカウンターのミドルキック。井上のエルボーにエルボーで応戦する永尾だが、お互いに倒れない。永尾はドロップ聞くから腕十字。三角絞めにスイッチするが、井上もなんとか脱出。バックドロップを返した井上は小林にタッチ。サッカーボールキックからナックルパートを叩き込んでいった小林だが、永尾もブレーンバスターを返してタッチ。ランニングローからワキ固めに捉えた山本だが、小林がロープに逃れると逆エビ固めへ。井上がカットに入ろうとするが、永尾も入ってきて卍固めで捕獲。自力でロープに逃れた小林は、一人で山本と永尾の二人に向かっていく。残り時間わずかとなり、永尾がフィッシャーマンバスターで投げると、山本がカバーするが、ここで時間切れのゴング。場外ではまだ永尾と井上が激しくやり合うが、山本が止めに入る。しかし激突したい永尾は、山本を振り切って井上になおも殴りかかっていった。永尾は山本に対しても中指を突き立てた。

メインイベントはJEEEP提供試合 勝者CDデビュー権争奪8wayマッチ。時代は僕らに雨を佐藤光留、男児ジス、SUSHIを向いてあるこう、すべて下村だよ!!、人生はナカノの順に拳を突き上げながら長渕ソングで入場。下村が野球のグローブを持っていたり、下村とナカノの曲が被ったりしたが、ここまではお馴染みの光景。昨年スタンド席から登場した電信柱にひっかけた阿部は、今年もスタンド席から登場。しかもスタンド席から観戦しているお客さんを呼び集めると、肩を組みながら『乾杯』を熱唱。それを見たリング上の選手たちも肩を組んで『乾杯』返し。富士通スタジアム川崎が謎の一体感に包まれると、阿部に対して大「メジャー」コール。ようやくグラウンドに降りてきた阿部は、再び観客たちと肩を組み、なおも『乾杯』を歌い続ける。結局ライブバージョンの『乾杯』フルコーラス使って入場。さらにJEEEP初参戦となる花いちもんまは、ワークブーツに履き替え、赤い革ジャン引っ掻けながら『JEEP』に乗って入場。最後に同じく初参戦のぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃぴぃ ぴぃぴぃかぴぃは入場曲こそ『ろくなもんじゃねえ』だが、格好は普段のコスチューム、サングラスすらしておらず、拳の突き上げ方も探り探り。完全に見よう見まねの長渕キックを見て、阿部は「舐めてるな!」。
ようやく試合が始まると、ワークブーツを履いているもんまの蹴りがあまりに強烈。選手たちが次々に蹴られて悶絶。そこから下村とかぴぃが普通にエルボーの打ち合いをすると、男児がショルダータックルで下村を吹っ飛ばす。かぴぃが男児に飛び付いてカタストロフィ。カットしたナカノが男児とエルボーの打ち合いをしていると、グラウンドでは下村がかぴぃとキャッチボールを始める。ここでマイクを持った阿部が「オイ! 俺の話を聞いてくれ! 普通のプロレスやってんじゃねえよ!」と、不在のエース・土肥こうじに代わってダメ出し。選手たちをリング上に正座させて、一人一人に好きな長渕の曲を聞いていく。最後に聞かれたかぴぃが躊躇することなく「Adoのうっせぇわ」と答えると、一斉に全員でストンピング。さらにトレイン攻撃で制裁しようとするが、かぴぃは蹴りで全員迎撃。だが、ワークブーツを脱がされたもんまが、ウラカンホイップからシャイニング・ウィザード。阿部が再び普通のプロレスをすることにダメ出しして場外に出すと、ナカノが宇宙人プランチャ。続けて下村がトペを発射。リングに戻った佐藤と阿部が長渕キックをしながら『とんぼ』を歌っていると、そこにSUSHI、男児も加わっていく。そこから佐藤と阿部で男児を捕まえ、SUSHIが『勇次』を歌いながらダイビング・ヘッドバットをなかなかやらないお馴染みの展開に。ようやく放ったダイビング・ヘッドバットはまさかのクリーンヒット。しかしカウント2で阿部と佐藤がカット。すると阿部が「光留さん、もう二人でCDデビューしましょう!」と共闘を持ち掛けて合体攻撃を狙う。だが、SUSHIは逆に二人まとめてTEEKAMAKIで丸め込む。これで3カウントを奪ったSUSHIが勝利し、まさかのCDデビュー権獲得となった。

第1部と第2部の間では再び2vs男のダークマッチの続きがリング上で行われた。なぜか玉川レフェリーも闘いに加わったため、「お客様の中にレフェリーが出来る方はいらっしゃいますか?」と尋ねたところ、たまたま物販のために来場していたブラックめんそーれがいたため、2vs男vs玉川の3WAYマッチをブラめんが裁くことに、二人でもなかなか決着がつかないのに、三人になったことでより決着がつきにくくなった中、岡山のアイドルSha☆inのミニLIVE、そしてまた突如ラウンド制になり、橘とも梅さんのラウンドガール、ちびっ子向けのプロレス教室を経て、本戦開始時間の18時となったためプロデューサーの佐藤光留が登場。

新設されたLEDの照明塔に照らされながら「本日は『変態は夢を見た』富士通スタジアム川崎大会 第2部、ご来場まことにありがとうございます! 自分が子供の頃はプロレスラーというのは、選ばれし人間しかなれないものだと、誰もがなれるものではありませんでした。時代は変わっていろんなプロレスラーが、この世にプロレスラーとして生きることを許されましたが、それでもまだ世間的にはまだプロレスラーとして認知されていない選手が数多くいます。プロレスラーは結果がすべてなので、個人の思いはお客さんには関係ないのですが、ただたまたまこのような舞台で興行が出来るようになった佐藤光留が、リングをつくればいろいろな選手が夢を叶えられるんじゃないかと思って、今日ここまでやってきました。まさかこのような状況(※目の前で2と男と玉川が闘っている)になっていると思いませんでしたが、それでも我々はプロレスラーとして1分1秒一生懸命生きています! 週刊プロレスは第2部から来てくれるそうです! 『JEEEP見なくていいんですか?』と言ったら『長渕分かりません』と正論吐かれました。新日本プロレスファンの多くの方が、第2部から観に来てるそうです! でも自分は天龍プロジェクトで、天龍(源一郎)さんに控室で言われました! 『見ている人は見てる』……見ていない人のために一生懸命頑張るのもプロレスですが、いまここの会場に来てくれている人のために、一生懸命プロレスをやります! 大きかったり、小さかったり、人にはよく理解されないことがありますが、夢は夢です! ボクたちの夢を余すことなく楽しんでいってください!」と挨拶すると、下水道民の名前がズラリと並んだ照明スポンサーを発表。そしてダークマッチ継続中の4人を強制連行していった。

第1試合は河野真幸(フリー)&松永準也(ZERO1)vs夕張源太(JTO)&塚本竜馬(フリー)。火祭り2023優勝者の松永は火祭り刀を掲げながら入場。松永と夕張の先発で試合開始。ロックアップから松永がロープに押し込むと、ポンと胸板を叩いてブレイク。ヘッドロックに捉えた松永だが、ヘッドロックで切り返した夕張。ヘッドシザースで逃れた松永だが、夕張はショルダータックルでなぎ倒す。続いて河野と塚本がリングイン。身長差がかなりある両者だが、塚本がロックアップしても余裕の表情でロープに押し込んでいった河野。ハンマーパンチで向かっていく塚本だが、敢えて受け止めた河野はエルボー一発で吹っ飛ばす。高い位置からのボディスラムで叩き付けた河野に続き、松永は座り込んだ塚本の背後から低空ドロップキック。さらに河野とダブルのカウンターエルボー。再び高い位置からのボディスラムで叩き付けた河野は逆エビ固め。エグい角度で絞りあげる河野だが、塚本はどうにかロープに逃れる。塚本のハンマーを食らってもビクともしない河野に対し、どうにかドロップキックで一矢報いた塚本は夕張にタッチ。串刺し攻撃からショルダータックルで河野をなぎ倒した夕張は、WARスペシャルに捉える。そのままの状態で河野が立ち上がると、松永が飛び込んでくるが、夕張は河野を松永にぶつけて再びWARスペシャルへ。ロープに逃れた河野は落下傘式バックドロップを返してタッチ。ジャンピング・フォアアームからハーフハッチで投げた松永はロープへ。しかし夕張はカウンターのダブルハンマーを叩き込むと、塚本とダブルのカウンターエルボーからダブルのショルダータックル。アバランシュホールドからカバーするが河野がカット。ならばと夕張と塚本は合体ブレーンバスターで河野を投げる。夕張のエルボーを食らっても「効かねえよ」とうそぶく松永。激しいエルボーの打ち合いから、カウンターのロックボトムで叩き付けた松永はバックドロップからカバー。これは塚本がカットしたが、河野が塚本を場外に連れ出す間に、松永はビースティングで夕張を叩き付けて3カウントを奪った。

第2試合は松本浩代(フリー)&雪妃真矢(フリー)&真琴(フリー)vsEvolution女子のZONES&サニー&Chi Chi。緊張気味のエボ女に対し、フリーの3人は煌びやかなガウンを纏い、威風堂々と入場。だが、松本がコールされた直後にエボ女が一斉に奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。真琴を捕まえたエボ女はトレイン攻撃からトリプルドロップキックをお見舞いすると、三人でEVOの人文字を作ってエボ女をアピール。突進してきたサニーをカニ挟みでロープに激突させた真琴は、ロープを蹴り上げてから松本にタッチ。ヘアーホイップでサニーを投げ飛ばした松本は、「髪は持つな!」と激高する和田京平レフェリーにもお構いなし。さらに雪妃とダブルのビッグブーツを叩き込んだ真琴がカカト落とし。完全に捕まってしまったサニーをさらに痛めつけた松本は、リング中央で逆エビ固め。真琴がカットに入れないようにするが、サニーは自力でロープに逃れる。しかし雪妃がニーストライクを2連続でブチ込む。圧倒的な力の差だが、サニーは必死に向かって行く。ドロップキックを連打するが、雪妃は倒れない。だが、雪妃の串刺しジャンピングニーを交わすと、コーナーを駆け上がってのスイングDDTからドロップキック。ようやくタッチを受けたChi Chiが真琴にビッグブーツからエルボーを連打。さらにロープに飛ばされるのを拒否する真琴の足を踏んづけていったChi Chiはドロップキック。ニーリフトからブレイジングキックを返した真琴は松本にタッチ。ニーリフトからランニングニーで痛めつけた松本だが、ロープに飛んだところでサニーが松本を捕まえる。しかしChi Chiもエプロンから雪妃が捕獲。すかさずサニーを振り切った松本がChi Chiに向かって突進するが、かわして雪妃に誤爆させる。ここでChi Chiは卍固めに捉えると、そこから丸め込むがカウントは2。タッチを受けたZONESはショルダータックルで松本にぶつかっていくが、倒すことが出来ない。体格的には負けていないZONESは、ガムシャラにエルボーを連打してから再びショルダータックル。しかし、それでも倒れない松本は逆にショルダータックルで吹っ飛ばしてからブレーンバスターを狙う。これを逆に投げたZONESは、ようやくショルダータックルで倒すと、串刺し攻撃。そこにサニーがダイビング・クロスボディーを見舞うと、Chi Chiがミサイルキックで続き、最後はZONESがダイビング・ラリアット。だが、真琴と雪妃がカウント2でカット。この二人をダブルラリアットで吹っ飛ばしたZONESは、トップロープに噛みついて野性味あふれるアピール。突進してきた松本をカウンターのラリアットで吹っ飛ばし、松本を肩口に担ぎ上げたZONESはオクラホマスタンピート。コーナーに登ったZONESだが、追いかけていった松本は雪崩式ブレーンバスター。スライディング・ラリアットからカバーした松本だが、サニーがドロップキックでカット。雪妃がサニーにニーストライクを叩き込むが、Chi Chiが雪妃にビッグブーツ。さたに真琴にもビッグブーツを叩き込むが、真琴もビッグブーツを返す。Chi Chiはなおもビッグブーツを連打してからロープに飛ぶが、真琴はカウンターのスピア。松本がZONESをコーナーに押し込むと、真琴がブレイジングキック。続けて雪妃が串刺しニー。そして雪妃がZONESをコーナーにセットすると、松本が「ぶっ壊すぞ!」と体当たりしてからリバーススプラッシュ式ダブルニー。サニーとChi Chiがカットに入るが、真琴と雪妃が二人を排除すると、松本が旋回式ライガーボムでZONESから3カウントを奪った。ベテランフリーの貫禄勝ちだったが、エボ女の3人の健闘も光った。「ズルいでしょ! ハンデちょうだいよ!」とアピールするサニーだが、京平レフェリーと松本が「(お前たちの)負け!」と一蹴した。

第3試合は“2代目”阿部史典発掘バトルロイヤル。試合前、この試合は当初時間差ランブルを予定していたが、阿部史典になりたい選手が殺到したため、変則ランブルに変更になったことがアナウンスされた。まず“初代”阿部が大「メジャー」コールの中、一人で入場すると、予算内最大のX以外の選手が阿部野テーマ曲で一斉に入場。それぞれ“自分が思い描く阿部”として、やたらクルクル回したり、タオルを掲げたりしながら入場。見た目的に寄せてきたのは植木くらいだが、「阿部になりたい」という意気込みはどの選手からも感じられる。そしてこの試合はフォール、ギブアップに加え、“阿部を乗り越えたら失格”となるオーバー・ザ・阿部史典ルールが採用された。試合が開始すると、みんな一斉に初代阿部に襲いかかる。しばらくして散り散りになると、セレジェイラが山本にゼロ戦キック。佐野直ランブルでは一躍時の人となったセレジェイラだが、ロープに飛んだところで初代阿部が伏せると、勢いで飛び越してしまいオーバー・ザ・阿部史典(以下OTA)でいきなり失格に。これで観客も何となくOTAを理解したと思うが、リング上では和田と槙吾の総合格闘家対決が実現。和田がドロップキックで槙吾を蹴散らすと、初代阿部がロープに飛ぶと、和田が条件反射的にリープフロッグ。これもOTAとなり和田が失格。藤田と下村のIRON FIST TAG王者組がダブルの正拳突きで阿部を倒すと、リングの隅で足関節の取り合いをしていた岡田とKURO-OBIを転がして、阿部の上を乗り越えさせた。これで岡田とKURO-OBIもOTA。太尊が阿部にソバットからハイキックを狙ったが、阿部がしゃがんだため太尊の足が阿部を越えてOTA。続いて山本の伊良部パンチ、田馬場の裏拳も同じ要領でOTA。ここで谷嵜なおき推薦選手のクレイジージェイが張り手を狙うが、阿部がしゃがんだところでストップ。阿部が立ちあがったところに張り手をお見舞いしたが、ブレーンバスターを狙うと逆に投げられてOTA。米山とHimikoは二人がかりで攻撃していくが、米山のセントーンはかわされてOTA。Himikoはブレーンバスターで投げられてOTA。巨大手裏剣を振り回した服部だが、阿部がかわしてOTA。ここで藤田と下村がコーナー下に岩崎とアトミックをセットすると、そこに阿部も加える。そこに松澤さんがブロンコバスター。なかなかギブアップしない阿部だが、藤田にコーナーに登るように指示された松澤さんは、あまりにも自然に阿部を乗り越えてコーナーまで移動してしまいOTAに。代わりに下村がコーナーに登ってスワントーンボムを投下するが、阿部がかわしてしまい下村はOTA。続く槙吾のファイヤーバード・スプラッシュも阿部がかわしてOTA。ならばと藤田がシュミット式バックブリーカーからコーナーに登り、ダイビング・ボディプレスを投下。しかし、これもかわされてOTA。残ったのは初代阿部、岩崎、条柴、佐久田、植木、アトミック。ここで“予算内最大のX”が登場。消防団の制服に身を包んで現れたXの正体は大和ヒロシ。場内が何とも微妙な空気に包まれる中、「エーックス!」とお馴染みのフレーズでアピールしながら登場した大和だが、ほかの選手に一斉に攻撃される。植木が阿部をファイアーマンズキャリーで担ぎ上げると、佐久田がコーナーからフットスタンプ。だが、これもOTAになり、佐久田は失格。植木はそのままエアプレンスピンでほかの選手を蹴散らすと、タイツの中から拳銃を取りだして全員ホールドアップさせる。「それ本物ですか?」と野暮なことを聞いたアトミックを射殺した植木は岩崎、条柴も射殺してしまい、その光景を見た阿部と大和は身動き出来ない。この状況を見て植木は「もうこれは俺が阿部史典を超えたってことでいいですよね?」と発言。日韓レフェリーが植木が阿部を超えた=OTAと確認して植木は失格に。ついに阿部と大和の一騎打ちとなり、エルボーの打ち合いから大和がサムソンクラッチ。阿部が切り返すと、大和がはねのけるが、その勢いで阿部はアイルビーバック式おハムロール。これを大和が反転して切り返すが、結果的に阿部を“超えた”状態になったためOTAで大和が失格となり、阿部が優勝。阿部が2代目阿部史典となったが、阿部は観客からの「2代目」コールに対し、「初代だよ!」と必死に抗ってみせた。

セミファイナルは渡辺壮馬(GLEAT)&井上凌(全日本プロレス)&橋之介(A-TEAM)vs木髙イサミ(BASARA)&香取貴大(イーグルプロレス)&エーグル・ブラン(フランス)vsライジングHAYATO(全日本プロレス)&中野貴人(BASARA)&児玉裕輔(フリー)vs田村男児(全日本プロレス)&十文字アキラ(JTO)&若松大樹(2AW)のジュニア12人4wayタッグマッチ。各チームの入場シーンだけで豪華絢爛。なお、この試合はノータッチルールを採用。井上、男児、中野、香取の先発で試合開始。控えの選手も大勢いるだけに、リング上の選手だけを気にしてても危険な状況。いきなり井上と香取、男児と中野がお互いの足をキャッチ。互いに「離せ」と要求するが、素直に離すわけもなく「せーので離そう」と提案するが、離したのは井上と男児だけ。中野と香取で攻撃しようとするが、井上と男児がかわしてショルダータックル。しかし中野と香取も同時に丸め込む。開始早々スリリングな展開となったが、続いて橋之介、HAYATO、エーグル、若松が時計回りにエルボーを打って行くが、いつの間にか若松にエルボーが集まり出す。「逆回りね!」と提案する若松だが、結局若松に攻撃が集まってしまう。さらにHAYATOと橋之介がダブルのアームホイップで若松を投げると、エーグルが低空ドロップキック。若松はHAYATOと橋之介に「3人でいこう!」と共闘を持ち掛けるが、あっさり拒否される。すると若松は怒りのフェースクラッシャーで、二人まとめて叩き付ける。そこにエーグルがダイブしてくるが、正拳突きで迎撃した若松は倒れているHAYATOと橋之介の上にエーグルをボディスラムで叩き付けてから、「このバカチンガー!」サンセットフリップ。そこから橋之介に次々と選手たちがトレイン攻撃。若松だけかわされると、すかさずイサミが突進。若松が間一髪でかわすと、今度はイサミにトレイン攻撃。若松の攻撃もヒットし、そこからは全選手入り乱れての場外戦に。人工芝のグラウンド上、そこかしこで大乱闘が発生。HAYATOは三角コーンで壮馬を殴打すると、イサミが壮馬をリングに戻してブレーンバスターを狙う。壮馬が踏ん張ると、選手たちが次々にリング内に戻ってきてブレーンバスターの数珠つなぎに。最後に若松が加勢した6人が投げるかと思いきや、逆の6人が投げてみせる。続いて壮馬とHAYATO、井上と中野、橋之介と児玉がやり合う。壮馬、井上、橋之介が同時ドロップキックを発射するが、HAYATO、中野、児玉がかわして自爆させる。すると井上がHAYATO、中野、児玉に向かっていく。ドロップキックでHAYATOと中野を吹っ飛ばした井上は、児玉にはラウンドハウスキック。だが、そこにイサミが入ってきて井上に伊良部パンチ。井上が場外に出るとイサミはトペを狙ったが、足をすくって阻止した男児が珍しくトペを発射。さらにエーグルが反対側のイサミと児玉に対してコーナーからケブラーダ。HAYATOと中野は同時に宇宙人プランチャ。橋之介はノータッチ・トペコンを発射。若松をリングに戻した橋之介はスワントーンボム。カバーするが、イサミがその上にダイビング・ダブルニーを投下してカット。十文字が香取にゼロ戦キック、中野が十文字にラウンドハウスキック、井上が中野にニーリフト、エーグルが井上の肩口にダブルニー、男児がエーグルをジャーマンで投げ捨てるが、着地したエーグルが背後からジャンピングニー。さらに低空ドラゴンで投げ捨てるが、返す刀で男児はラリアットでエーグルを1回転させる。しかし児玉がハンドスプリングエルボーで男児を蹴散らすと、壮馬の背後に回る。そこにイサミが勇脚。だが、壮馬がかわして児玉に誤爆。続く壮馬のトラースキックをイサミがかわすと、またしても児玉にヒット。イサミをラウンドハウスキックで蹴散らした壮馬を児玉がラ・マヒストラルで丸め込む。カウント3寸前で返した壮馬は、トラースキックからファイヤーバード・スプラッシュを投下して3カウントを奪った。このメジャー、インディー入り交じってのジュニア12人が集まった混戦の中、キッチリ勝負を決めてみせたのはGLEATの渡辺壮馬。今後のジュニア戦線で、壮馬が要注目なのは間違いないだろう。

メインイベントは佐藤光留(パンクラスMISSION)vsエル・デスペラード(新日本プロレス)。望月彩リングアナがリング上からコールすると、まずは光留が入場。一気に富士通スタジアム川崎が独特な緊張感に包まれる中、仕事人スタイルで登場した光留に続き、本当にあのデスペラードが屋根もイスもない富士通スタジアム川崎に登場。頭の部分が開いたマスクから見える髪はコーンロウ。両者ともに大一番のスタイル。リング上が人工芝の間に敷き詰められている小さな砂利まみれなのを見て「スゲーな」と苦笑いしたデスペラードだが、開脚リングインすると光留を睨み付ける。この試合は場外カウントなしとアナウンスされ、光留が握手を求めたところで試合開始のゴング。デスペラードは両手で握手に応じる。両者への声援が交差したあとに、シーン現象が起こる緊張感。光留が低いタックルを仕掛けるが、デスペラードは身体を素早く回転させてヘッドロックに切り返す。グイグイと絞め上げるデスペラードだが、ロープに振って逃れた光留。ショルダータックルでなぎ倒したデスペラードだったが、光留は不用意に近づいたデスペラードを下から捕獲して腕十字。慌ててロープに逃れたデスペラードだが、腕が伸びきっていたため、左肘にダメージ。当然デスペラードの左腕をねじり上げていった光留は、ハンマーロックの状態でシットダウンさせる。だが、どうにか場外にエスケープしたデスペラード。追いかけていった光留は、デスペラードの左肘を鉄柱に叩き付ける。右腕でチョップを返すデスペラードだが、光留は左腕にアームブリーカー。さらに三角コーンで左肘を殴打していった光留だが、デスペラードもコーンを投げつけ、さらに両者コーンを持ってチャンバラをし出す。打ち勝った光留はコーンでデスペラードを殴打すると、観客の水が入ったペットボトルでも殴打。そこからデスペラードをリングに戻した光留は左腕を集中攻撃。左腕を押さえて悶絶するデスペラードだが、何とかカウンターの低空ドロップキックを返す。不意を突かれた光留は左ヒザにダメージ。ワキ固めを狙った光留だが、デスペラードはグラウンドに持ち込むと、左足にグラウンド・ドラゴンスクリュー。そこからはデスペラードが光留の左足を集中攻撃。ロープやサミングを巧みに使いながら攻めていったデスペラードは、光留を場外に出すとコーンを頭から被せ、そこにコーンをフルスイング。左足を引きずりながらどうにか距離を取ろうとする光留だが、追いかけては左ヒザを蹴って行ったデスペラードは、グラウンド上で逆片エビ固め。技を解いたデスペラードは観客に向かって「どっち(の応援)だ、オイ!」と叫ぶ。盛り上がる観客が取り囲む中、光留とデスペラードはスタンド席に移動。お互いにスタンド席の上に行ったり、下に行ったりしながら、なかなか遭遇しなかったが、ようやく二人が遭遇するとスタンド席を練り歩きながら殴り合う。さらにスタンドの一番前まで移動すると、光留は鉄柵を使ってデスペラードの左腕を攻撃してから「投げるぞー!」と叫んで鉄柵の外に出る。スタンド席からグラウンドにデスペラードを鉄柵越しのブレーンバスターで投げようとした光留だが、デスペラードは必死に抵抗。逆に光留をスタンド席側に戻すと、「やってられるか!」と張り手。「絶対ダメ! 恐い!」と叫ぶデスペラードに対し、「似たようなことやってるだろうが!」と光留が言い返しながら、グラウンドに戻っていく。「待っててやるから(リングに)上がってこい!」と先にリングに戻ったデスペラードに対し、左ヒザのダメージでなかなか歩けない光留。「サトウ」コールからの「ヒカル」コールを受けてなんとかリングまで戻ってきた光留だが、デスペラードは間髪入れずインディアンデスロック。悶絶しながらもなんとかロープに逃れた光留だが、デスペラードは対角線に飛ばす。足のダメージで走れない光留に対し、デスペラードは串刺し攻撃を狙うが、かわした光留は「全然痛くありません!」と強がりながらジャンピングハイ。さらに左肘にミドルキックを叩き込むと、「来てくれてありがとう!」と叫びながら串刺し式ミドルキック。水車落としを狙った光留だが、デスペラードが踏ん張ると左肘へのオーバーヘッドキックにスイッチ。そこから今度こそ水車落としを決めると、カバーからの腕十字へ。クラッチするデスペラードに対し、アームロックにスイッチした光留だが、肩パンで逃れたデスペラードは右手で逆水平チョップ。光留も左腕へのミドルキックを返すと、両手を腰に当てて「打って来い」のポーズ。逆水平チョップと見せかけてエルボーをブチ込んだデスペラードだが、光留はそれでも立ち上がってミドルキック。続けてバズソーキックを狙った光留だが、蹴り足をキャッチしたデスペラードはギターラ・デ・アンヘル。光留はカウント2で返すが、デスペラードは間髪入れずヌメロ・ドスで左ヒザを追い込む。うめき声をあげながら辛くもロープに逃れた光留は、デスペラードをロープに走らせるとカウンターのジャンピングハイ。さらにランニングロー→カバー→キャプチャードアームバー→アンクルホールドと流れるように追い込んでいく。立ち上がったデスペラードにジャンピングハイからバックドロップを決めた光留は、またしてもカバーしてからの腕十字。必死にクラッチするデスペラードだが、光留がクラッチを切る。しかしその直後、デスペラードの足がロープに届く。すると光留は初めての富士通スタジアム川崎のメインで自分が諏訪魔にやられたラストライドの体勢に。腕を取って切り返したデスペラードはピンチェ・ロコを狙うが、防御した光留はジャンピングハイ。両腕でブロックしたデスペラードだが、これでも左肘にダメージ。すかさず光留はもう一度ジャンピングハイを狙うが、デスペラードは空中で光留の蹴り足をキャッチし、その瞬間にドラゴンスクリュー。25分が経過し、ダメージの大きい光留はエプロンにエスケープ。だが、エルボーで場外に叩き落としたデスペラードはトップロープとセカンドの間をすり抜けるトペ・コンヒーロを発射。素早く光留をリングに戻すと、ギターラ・デ・ラ・ムエルタ。カウント2で返した光留だが、デスペラードは自ら気合いを入れると、「佐藤さん、ありがとー!」と叫びながらピンチェ・ロコで叩き付けて3カウントを奪った。

まさしく遺恨なき激闘。拳を突き出すデスペラードに観客からは「ありがとう!」の声や「デスペ」コールが飛ぶ。マイクを持ったデスペラードは「佐藤さん、まず本当にありがとうございました! さっきメジャーコール起きてたじゃないですか。あれは阿部(史典)さんに対する賑やかしなのはよく理解しているけど。そういうのは面白いなあって思うけど、俺に対してはそのコールはいらないかな。俺は生粋で確かに新日本生まれ、新日本育ちかもしれない。まあメキシコから来ていますが。散散ぱらメキシコでもっと酷い状況のリングで散々やってきたよ。坂道の途中でリング組んでるからよ、坂道登ってヒットロープするとすげー遅くて、帰ってくるとき早過ぎて。当たろうとして、相手の上を飛び越えて向こうに逆に突っ込んだ奴もいたよ! そんな状況でもやっぱりプロレス、ルチャリブレなんだよ! リングの上でカッコイイ照明浴びて、何万人の前でやるのもプロレスかもしれないですけど、このプロレス最高に楽しかったです! 正直、今年は新日本のオフィスにいろいろ無茶言ったから嫌われちゃってるかもしれないけど、来年無茶言ったら何があるか分からない。だからたぶん今年しかないんだ! 俺がこうやっていろんなところに出られるのは。そんな中で声かけてくださって、本当にありがとうございました。でもノビてるけど、ここはやっぱり佐藤光留さん興行なので。佐藤光留さん、マイクお願いします」と言って、倒れたままの光留にマイクを渡す。
「楽しそうッスね。楽しかったっすか? 面白かったっすか?(観客拍手)まさか初対面が横浜の漁港で、一緒に釣りしてる仲間のエル・デスペラード選手と川崎の夜空の下、こんなにおもしれぇプロレスやるときが来るとは思いませんでしたよ! インディーだ、メジャーだって言ってる奴、よく聞けよ! インディーはメジャーを絶対に許さない!(デスペラード苦笑)それは確かだが、でもエル・デスペラードはインディーでもメジャーでもない! エル・デスペラードだから今日来てもらったんだよ! 改めて…改めてっ!」と言って、上体を起こした光留は「今日はありがとうございました!」と座礼。デスペラードも座礼で応えて握手。
そんな二人に観客から拍手が起こると、光留は「オイ、いま拍手してるよな? いま拍手してる人、みんな夢あるかい? 自慢じゃねえけどな、佐藤光留の夢は子供の頃だけじゃなくて、35歳ぐらいまで誰も信じてくれなかったよ! 川崎球場で試合やるって言ったときもほとんどの人が信じてくれなかったよ! エル・デスペラードと試合やるなんて、そんなことあるわけねえじゃねぇかって言われたよ! でもいま俺は夢が叶っているど真ん中にいる! それを見て拍手してる奴、次はお前らの夢の番だからな! カネ払った、面白かった、それで終わりなんて佐藤光留興行は生易しくねえからな! お前らの夢が叶うまで絶対に俺を追いかけろ! ……チケット買って」と観客にもエールを送った光留は「いろんな形があるけど、今日このリングで夢を叶えた選手、まだ夢の途中の選手、リングに上がってくれるかい? 今日だけはBASARAもGLEATも、この瞬間だけはいいよ! 大和ヒロシ以外は」と選手たちを呼び込む。
選手が大体揃ったところで「みんな、いろんな立場……まあ中には佐藤光留と仲悪い奴もいるけど。でももない長いじゃん。いつ死ぬか分からないからさ、この一瞬だけは自分たちの夢のことだけ考えてリングに上がってくれよ。今日、みんなの夢を叶えることが出来て! そして、今年も全試合、無事に終わって……あ、終わってなかったー!」と、まさかの昨年と同じ展開に。すると正男が玉川と揉み合いながらグラウンドに入ってくる。選手たちが一斉にダークマッチを止めようとするが、選手を振り払いながらどうにかリングに辿り着いた正男は「テメーら! なに個人的に気持ちよく夢叶えて終わろうとしてるんだ、コノヤロー! まだ夢叶えてねえ奴もいるだろ! 2の夢も叶えてやれよー!」と絶叫。そういえば姿が見えない2だが、ここで『Wild Thing』がヒット。「大仁田さん?」と口々にする中、川崎球場時代の名残があるダグアウトの扉が開き、インディアンスのユニフォームに黒縁メガネ姿の男が現れる。そう、これは映画『メジャーリーグ』でチャリー・シーンが演じたリッキー・ボーンとなった2である。2が止めようとする選手たちを蹴散らしていると、正男が「2の夢はメジャーリーグになることだ!」と絶叫。メジャーリーグとなった(?)2はリングインすると、グローブで口元を隠しながら正男と作戦会議。そしてグータッチをしてからピッチャーマウンド…ではなくリングの端へ。キャッチャーは正男、バッターは玉川。「エイドリアーン!」と叫ぶ2。もはやキャラクター大渋滞のまま、主審のブラめんが「プレイボール!」と、ダークマッチの最終イニング開始を告げた直後、またしても富士通スタジアム川崎の照明がすべて落ちて真っ暗に。川崎市の条例により屋外イベント終了時間となったため、2023年もこれにて興行終了となった。

【試合後のコメント】
ーー相手の佐藤光留選手はどうでしたか?
デスペラード やっぱりスゴイ人じゃないですか。単純に組まないと分からないと思うんですけど、デカイんですよ! タッパがとか、横幅がとかじゃなくて……何て言うんだろう。胸郭? 骨格からデカイ人なので、やっぱりそこから生まれてくるパワーとか、そういうものを全部乗せて、技術に転化してこっちにぶつけてくるわけじゃないですか。蹴りにしろ、関節(技)にしろ。やっぱ、たまんなかったすね!(苦笑)
ーー新日本プロレスではなかなかあそこまで関節技で攻め込んでくる選手はいないが。
デスペラード そうですね。いわゆるアメリカンプロレスでオーソドックスって言ったら、TJPがいたり。あと金丸(義信)さんがいたり……っていうのはあるんですけど、プロレスの技術と佐藤さんがやっておられる総合格闘技の技術って……もちろん根底は一緒なんですけど、同じ答えに行くまでの式が違うというか。足し算・引き算とかけ算・割り算の違いみたいな。答えは一緒なんですけどね。っていうロジックの違いがあるので、分かっていないと対応出来ないんだろうなって。やっぱり……あんまり、これ言いたくないんですけどね。鈴木(みのる)さんと散散ぱら練習したことが、やっぱりこういうところで活きてきたんだなってことが非常に……敢えて言うとすれば、ストロングスタイルっていうものの中で、やっぱり努力してきたってことが間違いじゃなかっていうのがありますね。
ーーリング設営から参加していたが。
デスペラード (苦笑)いや、あの……やっぱり皆さん、スゴイんですよ。資材搬入からやろうと思ったら、来たらもうリングの骨組みは出来てまして。非常に申し訳ない。緩衝材入れから参加させてもらったら、ここからは分かっている人がやらないと足手まといになるので、ほぼ何もしてません。
ーー新日本ではなかなかこういう開放的な環境はないと思います。先ほどメキシコではあると言っていましたが、どうでしたか?
デスペラード 最高に楽しかったですね。リングの上で決着をつけるっていうゴールに向かっては、必ずみんな同じことをやる必要はないわけですよ。ゴールは決まってますから。リング上での決着! だからそこに至るまでを、どれだけ相手を振り回して自分が楽しみながら勝つかっていうのを、いろんな経験をしてきて、いろんなものを自分で見に行って、それを全部楽しめるようになっていたから、今日の試合が出来たと思います。だからこそ佐藤さんはボクのことを呼んでくれたと思いますし。
ーー今年はいろいろなリングに上がったが、もしかしたら今年が最後になるかもしれない?
デスペラード そうですね。一瞬、いまジュニアに関して言えば、ボクや(高橋)ヒロムや、BASARAさんに上がったSHOとかは、この間ヒロムが音頭を取ったジュニアのイベント(2023年3月1日のジュニア夢の祭典)があったじゃないですか。あれがあっての、お互いの、選手間のモチベーションももちろんそうなんですけど……。ゲスい言い方をすれば、会社のフロント側の損得勘定にも何かしら影響があったんじゃないかと、ボクは思っているんですね。まあ、これは勝手な想像ですよ。ボクはもちろん夢を追っかけてプロレスやっていますけど、そういう……ボクなんかよりも、佐藤さんはこういう興行をやっているんだから。散々そろばん弾かなきゃいけない経験をしていると思うんで。ボクはその辺は佐藤さんのほうが詳しいんじゃないかと思うので。だからこのタイミングだったんじゃないかとも思ってますし。
ーーある意味では今年いろいろなところに上がった集大成だった?
デスペラード うーん、集大成って言っちゃうと、これまでが過程になっちゃうんで。それはまったく。すべてが…1回1回がボクにとっての、そのときの集大成なので。実際、いまボクの中でこうやって外でやれるってことのえもいわれぬ解放感! 素晴らしかったですし、この間ダムズ(FREEDOMS)さんに上がらせていただいて、山下りな選手に担がれたんですよ。男だ女だって言ってる場合じゃねえぞっていうのは、正直ありますね。もちろん、女性全員がボクのことを上げられるとは思っていませんけど。そういう意味では、“インディーはメジャーを絶対に許さない”っていう佐藤さんの……佐藤さんらしい格言がありましたけど、ジュニアとヘビーにも同じ匂いを感じるなあと思ってしまいました。何か…そこはなんでしょう。インディーの選手に失礼ながら言わせていただくと、ボクがシンパシーを感じている部分なのかもしれません。
ーー佐藤選手はここでデスペラード選手とシングルをやるのが夢と表現していたが、デスペラード選手にとって今日の一戦の意義は?
デスペラード 正直言って想像もついていませんでした。一緒に釣りして、一緒に…練習をさせていただくことって、今までなかったんですけど、いろいろ話を聞いたり、鈴木さんのお店(パイルドライバー原宿)に行ったら働いておられるんで。そこで仲良くさせていただいたり、一緒に無茶な行程で釣りに行ったりとかも散々しましたけど。やっぱり鈴木さんと佐藤さん……自分が好きなもののために、寝る間も惜しんで努力するっていうスタイル。釣りであれ、プロレスであれ、何であれ。そのエネルギーや、そのスタンスっていうのが完全に憧れますよね。やっぱりカバンひとつで世界中を飛び回って、プロレスで飯を食えるっていうのが、ボクが(プロレスを)始める前に漠然と見ていたかっこいいプロレスラーだったんですけど、それを体現している二人なので。ボクの憧れですね、二人は。最高に楽しかったです! 「またやりましょう」って終わった瞬間に言っちゃうと、またすぐ出来ると思われても悔しいんですが、出来るタイミングを必ずボクは見計らってますから。いつか! プロレス界でいつかって言ってると、いつまでも来ないですけど。これは本当にいつか、またやりたいと思います。ありがとうございました。
【プロデューサーの大会総括】
光留 ありがとうございました!
ーーでは大会総括を。
光留 (水をグイッと飲んでから)夢ってやっぱり形になったら、想像とは全然違うものだなって思いましたね。ボク、こう見えても子供の頃はアントニオ猪木になって、ヒクソン・グレイシーの息子を倒すって思っていたんですよ。マジで。東京ドームで。バックドロップで。でも気付いたら、全然勝てない総合格闘家で、プロレスラーにもなれてないって言われて。でも風呂なしアパートで「いつか見てろ、オメーら! 佐藤光留の良さが分からねえ奴なんか、目にもの見せてやるから!」って、マジで1日も忘れず思ってました。思っているだけでなれるもんじゃないけど……でも1%、頑張ったら頑張れましたよ! でも多くの手助けと、人との出会いがボクをいまここにいさせてくれて、夢をひとつ叶えさせてもらったんで。ありがとうって言葉と、やっぱり夢って1個叶ったら、1個(新しい夢が)出てくるんだなって思ったんで。次は別の夢を必ず叶えます。
ーーデスペラード選手とシングルしてみて、相手としてはいかがでしたか。
光留 印象と全然違いました。もっと「俺は新日本プロレスだ! かかってこい!」って感じだと思ったら、漁港で会ったまんまでした。あのまんまで来たから、楽しくなっちゃって! 気付いたら…何分試合やりました?
ーー26分です。
光留 26分やっちゃって、もう首も取れそう、足も取れそう、腰もたぶんバキバキ。明日はもう永田(裕志)さん、頑張ってください。俺は明日(全日本プロレス名古屋大会に)出ないです。入場はするけど。ギャラはもらうけど、俺は試合出ない! それぐらいやられた。タックル一発が重かった! レスリング1個1個がスゴかった! やっぱり新日本プロレスだなって思いました! でもメジャーでもインディーでもないよ。エル・デスペラードと闘えてよかったなって思いますけど……でもエル・デスペラードと叶える夢が1個出来たんで。これは書いておいてください。
ーー今回過去最大の観衆だったと思いますが、4回目の川崎大会やってみていかがでしたか。
光留 でも3桁です! 4桁なんか夢のまた夢! でも夢が叶っているんで、こうやって。いつかは2万人になるんじゃないかな。でも東京ドームは行かねえよ、俺は。オードリーのイベントでしか行かないよ。俺は川崎球場でしかプロレスやらねえから。富士通スタジアムでしかプロレスやらないです。夢、叶えようとしている奴ら、死ぬなよ! それだけだよ。叶うかどうかはテメーがガンバレ! 死ぬなよ! 以上。ありがとうございました。

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