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ニコプロpresentsハードヒット「KING OF HardHit初代王者決定トーナメント1回戦」

ニコプロpresentsハードヒット「KING OF HardHit初代王者決定トーナメント1回戦」

ニコプロpresentsハードヒット「KING OF HardHit初代王者決定トーナメント1回戦」
日時:2020年8月29日(土)
開場:13時30分
開始:14時00分
会場:神奈川・富士通スタジアム川崎
観衆:黒字(主催者発表)

第1試合 ディック亀頭&熟女グレイシーハンターpresents 3ロストポイント制 10分1本勝負
田村男児(全日本プロレス)
3分20秒 ダンロック
中村圭吾(DDTプロレスリング)
第2試合 「愛媛の虎」渡邊龍太朗presents タッグマッチ 5ロストポイント制 15分1本勝負
鈴木秀樹(フリー)
鈴木慎吾(フリー)
9分09秒 TKO(5ロストポイント)
SUSHI(フリー)
中台戦(TEAM OVER KILL)
第3試合 グラップリングルール 10分1本勝負
服部健太(花鳥風月)
7分52秒 アンクルホールド
依光健太郎(GG行徳ロッキー川村ism)
第4試合 T-98プロレスデビュー戦 3ロストポイント制 10分1本勝負
T-98(クロスポイント吉祥寺)
1分59秒 TKO(3ロストポイント)
田馬場貴裕(IMPACT)
ダークマッチ 5分1本勝負(延長3分)
佐山駿介(TTTプロレスリング)
4分36秒 KO
関フリーダム(フリーダム)
第5試合 KING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦 3ロストポイント制 10分1本勝負
松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
10分00秒 TKO(時間切れ→ロストポイント2-1)
岡田剛史(TKエスペランサ)
第6試合 KING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦 3ロストポイント制 10分1本勝負
和田拓也(フリー)
3分04秒 肩固め
飯塚優(HEAT-UP)
セミファイナル 名古屋プロレスBAR「DIVA」presents KING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦 3ロストポイント制 10分1本勝負
ロッキー川村(パンクラスイズム横浜)
9分21秒 KO
阿部諦道(浄土宗西山深草派)
メインイベント アラバンカ柔術アカデミーpresents KING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦 3ロストポイント制 10分1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)
6分11秒 腕ひしぎ十字固め
関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)

炎天下のもと、短パン一丁の姿でリングに上がった佐藤光留は「いま正直な気持ち、少し後悔しています。小学校の頃、なぜ校長先生がこの夏休みの終わりにあんなに長い話が出来たのか不思議に思っています。ですが、人と同じことをしても、人と同じ人生しか待っていないという、訳の分からない正論に付き合って、今日ここに集まってくれた皆様に、本当に心から御礼申し上げます! 本当にありがとうございます」と挨拶すると、熱中症にならないように気をつけてるように呼び掛けてから「普段ハードヒットはひと言も発せない緊張感の中で、これぞUWFだという、これぞ現在進行形のUだという試合をやっております。お客様も普段そういう目で見ていただいていると思いますが、最近のプロレス、会場に行っても声が出せないという、逆にストレスがたまるんじゃないかという観戦ルールが敷かれております。本日、屋外です。もっとソーシャルディスタンスをとっても大丈夫です! 思いっきり声を出して、楽しんでいただいて大丈夫です! 選手にもこう伝えています。『黙っていたら死ぬぞ』。お客さんと一緒に盛り上がって試合をしてください。その代わり『1分、1秒、勝利に向かって全速力で走り駆ける。そういうプロレスのスタイルを崩すな』それも伝えてあります。ぜひご期待ください。後半4試合はハードヒット初のトーナメント。本日は1回戦ですが、今年の年末に準決勝、決勝で初めてのタイトルを制定するつもりです。選手全員、一生懸命闘いますが、この状況だとみているほうも闘いだと思っています! 入場者人数と会場を出る人数が差が出ないように! 水分補給、そして熱中症予防を万全にして、最後までハードヒットの闘い楽しんでください! 今日はどうもありがとうございました!」と訴えた。

第1試合は3.31無観客試合「男の美学」で緊急特別試合を行った田村男児(全日本プロレス)と中村圭吾(DDT)の再戦。試合前にこの試合のスポンサーである熟女グレイシーハンター様からのメッセージが読み上げられる。ガッツリ宣伝事項が含まれていたため、「長い!」と抗議する中村。田村がタックルを仕掛けていくが、レスリング経験のある中村はそう簡単にいいポジションを取らせない。マウントを取ろうとした田村の足を取り、アキレス腱固めを仕掛けた中村。しかし田村は胴絞めスリーパーで切り返し、中村はエスケープ。バックの取り合いから田村はレスリングのアンクルホールドからダンロックへ。体勢が崩れると逆片エビ固めにスイッチした田村は、そこからもう一度ダンロックを狙う。ここで中村は2度目のエスケープ。低空タックルから3度目のダンロックを決めると、中村はギブアップ。

第2試合は鈴木秀樹(フリー)&鈴木慎吾(フリー)vsSUSHI(フリー)&中台戦(TEAM OVER KILL)。慎吾のタックルを切った中台だが、足をすくってテイクダウンした慎吾はマウント掌底から腕十字を狙う。ここで中台はエスケープ。組みついて投げた中台はヒザ十字。ここで慎吾がエスケープ。首相撲からヒザ蹴りを入れた中台はSUSHIにタッチ。秀樹はタックルでテイクダウンさせると、炎天下の下で熱々になっているキャンバスにSUSHIの背中を押し付ける。さらにうつ伏せにすると、上から踏み付けて胸板を熱々キャンバスに押し付ける。悶絶するSUSHIに対し、慎吾は炎のコマ、秀樹は炎のダスキン。さらに上四方で押さえ込んだ秀樹だが、SUSHIもどうにかスイープして秀樹の背中をキャンバスに押し付ける。これにはさすがの秀樹も逃げまくり。中台が首相撲からヒザを入れていくが、慎吾はグラウンドに持ち込んでいく。アンクルホールドを狙った中台だが、慎吾が腕十字で切り返すと、中台はエスケープ。秀樹は胴タックルから小股すくいスープレックスで投げていく。足に絡みついてヒザ十字を仕掛けた中台。ここで秀樹は無理せずエスケープ。慎吾は掌底からの蹴りでSUSHIをコーナーに追い詰める。SUSHIは片足タックルを仕掛けるが、逆にグラウンドに持ち込んだ慎吾は腕十字の体勢に。SUSHIはエスケープし、残り2ポイント。掌底の打ち合いになると、劣勢だったSUSHIがダウン。朦朧としながらもどうにか立ち上がったSUSHIだが、慎吾は飛びヒザ蹴りから一気に掌底でラッシュし、SUSHIがダウン。ここで5ロストポイントとなり、慎吾がTKO勝ち。試合後も秀樹はダウンするSUSHIを踏み付け、さらに炎のダスキン。

第3試合は服部健太(花鳥風月)vs依光健太郎(GG行徳ロッキー川村ism)のグラップリングルールマッチ。組みつく依光だが、ガブっていった服部。一旦離れると依光はタックルを狙うが、これは服部が切る。ガブった依光はフロントネックロック。しかしうまく脱出した服部。組みついた依光はロープに押し込むが、服部もガブって脱出。服部のタックルを潰した依光は、ヘッドシザースに捉える。どうにか首を抜いた服部だが、横四方からマウントを取った依光は腕十字を狙う。だが、うまくスイープした服部はそこから依光の足首を取ると、一気にアンクルホールドで捻り上げてタップを奪った。

第4試合はT-98(クロスポイント吉祥寺)vs田馬場貴裕(IMPACT)。“ムエタイゴリラ”ことT-98のプロレスデビュー戦。毛皮のガウンを羽織り、レガースを着用して登場したT-98は、いきなり鋭いローキック。後退する田馬場にローキック2連発を叩き込んでダウンを奪う。組みついて一気に押し込んだ田馬場なスロイダーで投げると横四方。そこからマウントにスイープしたが、T-98はエスケープ。体重を乗せてなかなか離れない田花。T-98は怒りのローキックを連発すると、ボディへのパンチで田馬場をコーナーに追い詰め、ローキックでダウンを奪う。ミドルキックをキャッチした田馬場だが、うまく離れたT-98は強烈なローキック。これで田馬場が3度目のダウンをし、ロストポイントがTKO勝ち。
見事プロレスデビュー戦を勝利で飾ったT-98は「僕のプロレス、いかがだったでしょうか? 面白かったですか?(観客拍手)ありがとうございます。また定期的にこのハードヒットでプロレスやりたいので、今度はシュレック関根さん、どうですか? 見たいですか、皆さん(観客拍手)。ありがとうございます。じゃあシュレックさんとハードヒットルールで、プロレスでオファーお待ちしています!」と、何と関根シュレック秀樹との対戦をアピールした。

第5試合はKING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦、松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)vs岡田剛史(TKエスペランサ)。前回の対戦は引き分けに終わっているが、まずは松本が仰向けに寝転んで岡田を引き込み、アンクルホールドを仕掛けていく。岡田が防御するとオモプラッタ。岡田もワキ固めを狙うが、松本は腕十字で切り返す。クラッチした岡田はアキレス腱固め。うまく脱出した松本だが、岡田が下から足を絡めていき、下からアームロックを狙う。これを腕十字で切り返す松本は、クラッチする岡田を三角絞めで捕獲。岡田も腕十字で切り返すが、脱出してマウントを取った松本は道着を使って襟絞め。岡田は腕十字で切り返すが、足首を極めて脱出した松本。ならばとバックに回った岡田は、回転しながら襟を掴んで絞め。松本はエスケープ。横四方からキーロックのような体勢になった松本はオモプラッタ。切り返そうとする岡田に腕十字を仕掛けた松本。クラッチが切れた岡田はどうにか脱出するが、松本は残り3分でアームロックから腕十字へ。これは岡田がエスケープ。下から引き込んだ岡田はヒザ十字。うまく脱出した松本はオモプラッタ。ここで岡田はエスケープ。残り1ポイントとなった岡田は寝転がり、猪木−アリの体勢になる松本に絡みつくが、松本は肩固めで切り返す。脱出した岡田は胴絞めスリーパーに捉えると、そこから腕十字へ。クラッチが切れたが、ここで10分時間切れに。残りロストポイント2-1で辛くも松本が勝利。準決勝に駒を進めた。

第6試合はKING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦、和田拓也(フリー)vs飯塚優(HEAT-UP)。昨年6月に対戦した際は和田が勝利したが、今回飯塚のセコンドにはHEAT-UP総帥のTAMURAがつく。ローからのミドルを叩き込んだ飯塚はタックルを狙うが、潰した和田は立ち上がってローキック。組みついた飯塚を逆に投げた和田は下になった飯塚のボディにパンチ。下からも積極に仕掛けていく飯塚だが、腕を取ってアームロックを狙った和田。飯塚が防御すると立ち上がった和田に対し、組みついていった飯塚は飛び付き腕十字を仕掛ける。クラッチする和田に対し、コブラクラッチを決めていった飯塚。ここで和田はエスケープ。ローキックと掌底で前に出る和田。飯塚のタックルを切った和田は「立て」とアピール。飯塚の掌底をかいぐり、組みついた和田は後方回転。一気に肩固めに捉えてギブアップを奪い、和田が準決勝進出を決めた。

セミファイナルはKING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦、ロッキー川村(パンクラスイズム横浜)vs阿部諦道(浄土宗西山深草派)。川村は金色のトランクス&ボクシンググローブ姿で登場。阿部がフェイントを入れながら前に出ていくが、川村は左右に身体を振りながら掌底で応戦。阿部は至近距離からバックブロー式掌底。片足タックルにいった阿部はバックを取ると、強引に後方に投げてガブっていく。袈裟の体勢から顔面に掌底を振り下ろす阿部に対し、川村は「カマン!」と挑発。逆に下からガラ空きの顔面に掌底を叩き込んでスイープ、しかし阿部は下から川村の両足をニーロック。さらにレッグスプリットにスイッチすると、川村は苦悶の表情。ギブアップ寸前の川村に対し、阿部はアンクルホールド、アキレス腱固め、ヒールホールドと移行しながら勝負に出る。辛くも耐えた川村はソバットを狙った阿部に対し、かわして左→右→左と渾身の掌底を叩き込んでダウンを奪う。カウント9で立ち上がった阿部は組みついて後方回転すると、馬乗り掌底を顔面に叩き込む。そこから回転した阿部はアームロック→クルックヘッド→腕十字と流れるように仕掛けていく。残り3分となり、阿部はカニバサミからのヒザ十字でエスケープを奪う。これで両者残りポイント2。川村が鼻血を出しながら掌底を叩き込めば、阿部はバックブロー式からのスーパーマンパンチ式掌底で飛び込む。しかし川村は右の張り手。返す刀でハイキックをブチ込んだ阿部だが、倒れない川村。しかし阿部はソバットと見せかけてバックブロー式掌底でダウンを奪う。あとがない川村に掌底でラッシュをかける阿部だが、川村も左右の掌底をフルスイング。これが阿部の顔面にクリーンヒットしてダウン。どうにか立ち上がろうとする阿部だが、カウント10でも四つん這いの状態で立ち上がれず、川村がKO勝ち。準決勝進出を決めた川村は両腕を突き上げながら「エイドリアーン!」と絶叫した。

メインの試合前、この試合のスポンサーであるアラバンカ柔術アカデミーの秋田美咲さんと坂本ハリさんが、柔術のデモンストレーションを披露。デモンストレーションを終えた秋田さんに奥田リングアナが「誰と誰の試合を見たいですか?」と尋ねたところ、アラバンカ柔術アカデミーで柔術を練習している内柴正人と、総合格闘家の川尻達也の試合が見たいという発言が飛び出した。これにはアラバンカ柔術アカデミーの山田重孝代表もビックリした様子だった。
そしてメインイベントはKING OF HardHit 初代王者決定トーナメント1回戦、佐藤光留(パンクラスMISSION)vs関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)。昨年6月に対戦した際は時間切れ引き分けだったが、関根はレガースをつけず素足で登場。一方の光留は何と『UWFメインテーマ』で入場。低い姿勢で構える関根に対し、光留はジリジリと間合いを詰めると、一旦外して距離を取る。そんな息の詰まるような駆け引きのあと、ローを放った光留だが、キャッチした関根はグラウンドに持ち込む。バックから腕十字を狙った関根だが、うまく防御した光留は立ち上がる。胴タックルからバックに回った関根は腕十字を狙うが、光留はアキレス腱固めへ。上体を起こした関根は逆にアキレス腱固めを狙う。ならばとアンクルホールドに光留がスイッチすると、関根はエスケープ。光留は関根の左足にローキックを連打。バランスを崩した関根に執拗なローキックを連打。これで関根はスタンディングダウン。残り1ポイントとなり、あとがない関根はカニバサミからバックを取る。アームロックで切り返そうとする光留だが、関根は強引にジャーマンで投げると、クラッチを離さず、続けてジャーマン。ダウンした光留だが、カウント9でどうにか立ち上がる。前蹴りからローを打っていく光留だが、強引にバックを取った関根は咆哮と共にジャーマンでブン投げると、一気に腕十字を決めてギブアップを奪った。
準決勝進出を決めた関根は「今日はここ川崎球場に来てくれたファンのみんな、ありがとう。ニコプロで見てくれている全国のみんなもありがとう。もうね3月から興行がどんどんなくなってね、僕たちファイター、プロレスラー、闘い場を失って……。みんなも辛いと思うけど、もちろん僕たちも辛い。だけどね、こうやって興行が少しずつ再開して、みんなが観に来てくれて、僕たちは本当に嬉しいし、勇気が出るし、生きる気力を与えてもらっています。同じだよね、みんなもね! お互いパワーを送り合って、イーブンな関係だと思っています。そしてこの大変な時期に、こんなでっかいところ借りきって……大バクチですよ、こんな興行! やってくれるね。男がいた……俺と佐藤選手は去年死力を尽くして、ドロドロになるまで闘った。みんなも見たよね? 俺はプロレス界に来て、まだまだビギナーだけど勝手に大先輩の佐藤選手を戦友だと思っている。戦友に対して手を抜くことなんて出来ないから、思いきりやった。佐藤選手も思いきりやったキックが思いのほかキツくて(苦笑)、いま立つのも辛いです。この今日という日、恐らくあと1~2年後にはもっともっと観衆を集めて、もっともっと客でぎゅうぎゅう詰めに出来ると思う! だけどこのクソ暑い中、ソーシャルディスタンスを保ちまくったこの会場、この熱気、この闘いを忘れないでいてください。今日はありがとうございました」と思いをマイクで伝えると、光留と座礼をして健闘を称え合った。

【試合後コメント】
ーー前回は引き分けだったシュレック選手に敗れてしまいました。
光留 やっぱり1年経って再戦して負けているってことは、僕が伸びてないってことですから。関根さんのほうが伸びてるってことですからね。もう嫌なんですよ、プロレスが面白いもの、格闘技が勝たなきゃいけないものっていうのは。何でプロレスは負けていいんだよ! なんで格闘技は面白くなくていいんだよって、ずーっと思っているんですよ! でも格闘技をやる人も、プロレスをやる人ももう違いものだっていう認識でやっているから、僕は捨てられないですね。それだけは捨てられない。だから今日負けたのは悔しいですよね。
ーー打倒シュレックというテーマが出来た?
光留 でも負けたら一番後ろですよ。今日もシュレックとやりたいってT-98さんが言っていたしね。日本人で5人目のムエタイ・ラジャダムナンの王者で、ベルト9本持っている人がシュレックとやりたいって言っているんだから。そういう人がいるのに、「じゃあもう1回僕が」とはならないですよ。これは順番に並ばなければ。
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