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ニコプロpresents「JEEEP」

ニコプロpresents「JEEEP」

ニコプロpresents「JEEEP」
日時:2021年2月26日(金)
開始:12時00分頃
会場:千葉県・いすみ市山田付近
主催:佐藤光留
観衆:9人(主催者発表)

オープニングマッチ タッグマッチ 13分9秒1本勝負
金色のワカマツ(2AW)
浦安の男児ちゃん(全日本プロレス)
13分9秒 時間切れ引き分け
植木のまんまで(フリー)
フランシスコ順子(フリー)
セミファイナル タッグマッチ 30分1本勝負
土肥こうじ(フリー)
鶴になった阿部ちゃん(プロレスリングBASARA)
12分13秒 ラリアット→片エビ固め
SUSHI DREAM(フリー)
東京朝焼青春佐藤光留(パンクラスMISSION)
メインイベント 負けたら即引退試合 時間無制限1本勝負
Captain of the RAMBO KAWAMURA(パンクラスイズム横浜)
22分43秒 長渕幻想
ヨシタツになろうよ(全日本プロレス)
※敗れたランボー川村は即引退。

千葉県いすみ市山田付近にある山の中に設置されたリング。観客は最寄り駅から佐藤光留とランボー川村がクルマで迎えに行った9人。曇天の中、拡声器を持った主催の佐藤光留が「本当は15人来る予定だったのですが、度重なるコロナの影響と『11時半に駅に迎えに行きます』とメッセージを送ったあとにキャンセルが来ました。たぶんそういうことなんだと思います。晴天が続く2月、なぜか本日だけ雨予報。この開始時間だけ降水確率が70%。ですが、今日になってこの興行を嗅ぎつけて、『DVDはあるか?』『当日券はあるか?』という問い合わせがきましたが、そんな奴らは相手にしません! 今日の興行がどういうものかっていうのは、僕にも正直よく分かりません! …が、このコロナでプロレスが出来なくなって、どこも後楽園ホールや新木場でメイン興行やるのが精一杯の中で、何か散々何でもアリがプロレスだろ、すべてを包み込むのがプロレスだろって言った割には先細りじゃないけど、コロナにどんどんやられているのがどうしても我慢出来なくて! 土肥こうじの『ひまわり』での入場を見てこれを思いつき、川村に『空いている倉庫を探してこい』と言ったら、ここに連れてこられ、『倉庫の中を見せてくれ』って言ったら『いや、倉庫の中は使えないです』と言われて……結果、皆様に雨ざらしで試合を見てもらうことになりました。ですが、大事なのは……会場の大きさももちろんです、権威のあるタイトルマッチも大事ですけど、何でもアリっていうならトコトン何でもアリの方向まで行ってやろうと思って、この興行を考えてきました。選手も唖然としてましたが、当たり前です! いつまでもあると思うな、カネとリング……こんなこと言ってないけどね。一部日本語が分かっていない奴もいますけど、長渕が好きな奴だけで集まりました。完全にいまここに座っている人は伝説の証人になります。ぜひハッシュタグ付きで今日の試合をリポートして、今日来なかった奴にザマーミロという気持ちをぶつけていただければと思うのでよろしくお願いします。ちなみにメインでは次期三冠挑戦が決定しているヨシタツ……あ、ヨシタツになろうよと、ケビン・ランデルマンと拳を交えたこともあるパンクラス2階級制覇のCaptain of the RAMBO KAWAMURAのどっちかが引退します! その模様をぜひ世界に発信していただければと思います。必ず#JEEEPのハッシュタグを付けて!」と挨拶した。

『順子』に乗ってポリスの格好をしたフランシスコ順子、『裸足のまんまで』に乗って植木のまんまで、『情熱』に乗って浦安の男児ちゃん、『STANCE』に乗って金色のワカマツが入場。小雨が降ってきて肌寒い中、ワカマツが植木に敬礼ポーズをして挑発。男児が順子をロックアップから押し込むが、順子も押し返す。男児の左腕を痛めつけていった順子だが、男児もヘッドロックでグイグイ絞めあげる。どうにか逃れた順子はドロップキック。ワカマツと2人がかりで踏み付けていった男児は、さらにサーフボードストレッチで追い込む。代わる代わるにボディスラムで叩き付けていったが、順子もワカマツにボディスラムを返す。しかし男児がタッチを阻止し「投げるぞオイ!」とパワーボムの体勢に。リバースで切り返した順子はようやくタッチ。敬礼式ヘッドバットを投下した植木は、男児とワカマツを場外に追いやると「セイッ! セイッ!」と正拳突きからプランチャ。かわして自爆させた男児が植木をリングに戻すと、ワカマツがミサイルキックから逆エビ固め。何とかロープにのがれた植木だが、ワカマツが丸め込む。植木も丸め込みを返すが、その直後に13分9秒となり時間切れ引き分け。

『ほんまにうち寂しかったんよ』に乗って東京朝焼青春佐藤光留、『STAY DREAM』に乗ってSUSHI DREAM、『カラス』に乗って鶴になった阿部ちゃん、そして『ひまわり』に乗って土肥こうじが入場。かなり寒い中、阿部がなかなか入場してこなかったため、先に入場した光留&SUSHIは文句ブーブー。土肥もゆっくり入場してきた上に、阿部が「英二さん、シャバの空気!」と、もはや長渕ではなく常吉になってしまう。SUSHIが「ツヨシ」コールを煽ると、「英二」コールを煽った土肥は客席に降りていって観客に出身地を聞いていく。「鹿児島がいねーよ!」と嘆いた土肥はSUSHIをロープに押し込む。ブレイクを命じる李日韓レフェリーを「あずさ(英二の妹)」と呼び、完全に英二になりきっている様子。阿部のタックルを切った光留は腕を取るが、うまく切り返した阿部は土肥にタッチ。拡声器を要求した土肥は「今日の長渕興行JEEEP、右だとか左だとか言う奴がいるかもしれねぇけど、俺たちJEEEP興行はただ真っ直ぐいきたいんだよ! 俺らは日本でプロレスやってるプロレスラー。日本でプロレスラーやってるうちは日本を背負ってるのか、背負ってないのかお前どっちなんだよ!」阿部「背負ってますね」土肥「背負ってんだろ! そういうことだ。JEEEPはただ真っ直ぐ行きたいんじゃい!」。それを聞いた光留は「何なんだ! 全日本ではこんな奴じゃなかったのに」と動揺を隠せない。光留の足を取った土肥だが、アキレス腱固めで切り返した光留。ロープに逃れた土肥は阿部にタッチ。下から腕十字を極めた光留はSUSHIにタッチし、2人がかりで踏み付ける。さらにダブルのバックエルボーを叩き込むが、阿部も張り手を返すと土肥にタッチしてから貼っていたカイロをSUSHIに投げつける。頭の上に寿司ネタにエルボーと拳を落とした土肥は、SUSHIを場外に出す。光留と阿部も場外乱闘。土肥が阿部に加勢すると、阿部はSUSHIに長渕キック。さらにSUSHIに『CLOSE YOUR EYES』を歌うように強要。歌うSUSHIを攻撃した上に、今度は『さよならの唄』を歌うように強要。しかし『さよならの唄』は歌えなかったSUSHIは「知るか!」と暴言を吐きながら反撃。リングに戻されたSUSHIは自ら『勇次』を口ずさみながら土肥に反撃。だが、タッチを許さない土肥は阿部にタッチ。タックルでテイクダウンした阿部はブレーンバスターを狙ったが、逆に投げたSUSHIは光留にタッチ。蹴りで一気呵成に反撃に出た光留は水車落とし。光留と阿部はエルボー、サッカーボールキック、ヘッドバットで意地の張り合い。そこから土肥がDDTを決めるが、光留も「全然痛くありませんっ!」と叫びながらチョップ。「ツヨシ」コールが起こる中、土肥は逆水平チョップで応戦。カウンターのジャンピングハイを返した光留はSUSHIにタッチ。ニールキック、ブレーンバスターを決めたSUSHIは再び『勇次』を歌い出すと、ダイビング・ヘッドバットを投下。だが、かわした土肥はランサルセで叩き付けると、バックを取る。そこに阿部が伊良部パンチを叩き込むと、ダブルの長渕キック。阿部は光留を長渕キックで場外に追いやる。その間に土肥が長渕キックからのラリアットでSUSHIを沈めた。

光留は引き上げようとする土肥に向かって「お前がひまわりで入場したのがこの興行のキッカケだ! ただし本当はこの1回でお前とシングルをやって終わろうと思ったんだけど、川村が使えない倉庫を紹介したり、こんな状況で結構な人が来たり、某日本プロレスの選手が(この興行に出られないから)某日本プロレスに入らなければよかったと言ったり言わなかったり……これはニコプロpresentsJEEEP第二弾が必要じゃないか? あまり大っぴらに出来ないが、5月2日昼夜で新木場を取りました。どちらかがハードヒット、そしてどちらかがランボー川村デビュー15.5周年記念試合ゴーイングランボーでチケットを発注しようと思いましたが、もし今日負けて引退したら名前が変わります。その興行にJEEEP提供試合、貴様もちろん出られるんだろうな?」と尋ねると、土肥は「何度も言ってるだろ! 右だとか左だとか言う奴はいるかもしれねぇよ、JEEEPに。ただ俺は真っ直ぐ行きたいんじゃ!」と返答した。

『豚(BUTA)』に乗ってヨシタツになろうよ、『激愛』に乗ってCaptain of the RAMBO KAWAMURAが入場。両者がリングに並び立つと雨がドンドン激しくなっていく。バックの取り合いからヨシタツはレッグロック、RAMBOはスリーパーや腕十字を狙う。ヨシタツが場外にエスケープすると、追いかけていったRAMBOがヘッドロックに捉えて山方向に連れて行く。セコンドの植木や若松が「どこにもいない!」と慌ただしくなる中、雨は激しくなるばかり。そこに戻ってきたヨシタツは草むらにRAMBOを投げつける。自ら草木の中に身を隠したRAMBOは、ランボーナイフから針と糸を取り出して自ら縫合する名場面を再現。大きなダメージを負いながらもリングに戻るが、ストンピングを浴びせたヨシタツは顔面ウォッシュ。この攻撃で大きくズレたRAMBOのヅラ。なおもサーフボードストレッチで追い込んだヨシタツはロシアンレッグスイープ。再びRAMBOを場外に連れ出したヨシタツは電柱にRAMBOを叩き付ける。「ツヨシ」コールが起こる中、フラフラしながらもリングに戻ったRAMBOはフライング・クロスチョップを返すと、ボディブローのラッシュからフルネルソンバスター。フロントネックロックから首極め腕卍にスイッチすると、そのままグラウンドに持ち込む。辛くもロープに逃れたヨシタツはカウンターのキチンシンクを返すと、RAMBOのヅラを引き剥がす。剥き出しになったRAMBOにミドルキックの連打から垂直落下式ブレーンバスター。必死にキックアウトしたRAMBOに長渕キックをブチ込んだヨシタツ。何度蹴られようとも、朦朧としながら立ち上がったRAMBOはカウンターでSTOを決める。ヨシタツは立ち上がるが、そこからRAMBOはSTOを連発。暴走柔道王ばりに計6連発で決めたのだが、6発目が決まった直後にヨシタツは長渕幻想(ヨシタツ幻想)でRAMBOを捕獲。崩れ落ちたRAMBOはギブアップ。

大の字に倒れたRAMBOに向かって「俺ね、始まる前にお客さんに話し掛けて、こんなところに一張羅のコスチュームで来ちゃった。これで三冠戦もやるけど、一番いいコスチュームで来ちゃったって話し掛けたけど、今日はねこれを着てきた価値があった! すごいよ、ランボー川村。でも約束は約束だから、お前は今日で引退だ!」と言い放ったヨシタツ。そしてヨシタツも、試合を裁いた日韓レフェリーも、そして川村の岐阜出身なので、ランボーの亡骸は長良川に流すと言ってリングを降りた。
号泣するランボーが立ち上がったところで、奥田リングアナが経歴を読み上げてから10カウントゴング。涙雨が降り注ぐ中、日韓レフェリーがランボーにオリックスバファローズのユニフォームを着させると、白いタンクトップにジーンズ、サングラス姿の光留がアコースティックギターを手に登場。「ランボー川村君のために歌います! 彼がこよなく愛してくれた歌です。みんなも一緒に歌おう!」と言って、アコギを弾きながら『とんぼ』を熱唱。清原和博引退セレモニーをオマージュした引退セレモニーとなったが、歌の途中で出場選手が各々の長渕像(ほとんどが白いタンクトップにジーンズ、サングラス)で登場。最後は『とんぼ』の大合唱で伝説の興行は幕を閉じた。

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