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佐藤光留プロデュース興行「コンディション・グリーン」

佐藤光留プロデュース興行「コンディション・グリーン」

日時:2017年3月25日(土)
開場:12:00
開始:12:30
会場:東京・新木場1stRING
観衆:未発表(夜に期待=主催者発表)

第1試合 シングルマッチ20分1本勝負
田村和宏(HEAT-UP)
6分47秒 トライアングル足4の字固め
岡田佑介(全日本プロレス)
第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
中島洋平(全日本プロレス)
冨永真一郎(フリー)
9分24秒 蜻蛉切→片エビ固め
政宗(フリー)
鶴巻伸洋(フリー)
第3試合 タッグマッチ20分1本勝負
松本浩代(フリー)
里歩(我闘雲舞)
13分00秒 くるくるリボン
さくらえみ(我闘雲舞)
アーサ米夏(我闘雲舞)
第4試合 タッグマッチ20分1本勝負
ロッキー川村(パンクラスism)
井上雅央(フリー)
14分45秒 バルボアブロー→体固め
NOSAWA論外(東京愚連隊)
SUSHI(フリー)
第5試合 シングルマッチ20分1本勝負
野村直矢(全日本プロレス)
8分57秒 スピアー→エビ固め
ジョシュ・オブライエン(花鳥風月)
第6試合 花鳥風月タッグリーグ「風流人2017」公式戦 タッグマッチ20分1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)
服部健太(花鳥風月)
14分44秒 腕ひしぎ逆十字固め
勝村周一朗(リバーサルジム横浜グランドスラム)
唐澤志陽(M16ムエタイスタイル)
第7試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
岩本煌史(全日本プロレス)
野村卓矢(大日本プロレス)
飯塚優(HEAT-UP)
20分時間際引き分け
杉浦透(FREEDOMS)
青柳優馬(全日本プロレス)
阿部史典(スポルティーバ)
延長戦 タッグマッチ5分1本勝負
岩本煌史(全日本プロレス)
飯塚優(HEAT-UP)
5分時間際引き分け
杉浦透(FREEDOMS)
青柳優馬(全日本プロレス)

プロデューサーの佐藤光留はオープニングで、当初は昨年おこなわれていたAJ PHOENIX、D-RIZEといった若手中心の興行が終了してしまったので、佐藤光留プロデュースという形で開催しようと考えていたのだが、なかなかスケジュールなどの都合で難しくなったため、自分が経験したものを体験してもらいたいというコンセプトに変更。和田京平レフェリーが全試合裁く「3年B組京平先生」という大会を計画したのだが、京平レフェリーがケガのため欠場。そんな二転三転したが、それでも光留が参戦している団体を中心にたくさんの選手が出場することになったため、光留は「たぶん今日いらっしゃってるお客さんは、すべての団体を見ているという方よりも、その選手の応援をしているってほうが多いと思うんです。だけど、これから続々と、もしかしたら見たことがない選手が出て来るかもしれないです。今日は女子の試合もありますので。名前は知ってるけど、実際のプロレスを見るのははじめてだって選手が出て来ると思います。もちろんいいなと思った選手のところにお客さんが行くのも狙いなんですけど、自分自身がパンクラスからDDT、ハードヒットに出るようになり、いろんな団体に出るようになって『こいつは一体何者なんだ?』という目の中で試合をすることで成長させてもらってきました」と挨拶した。

第1試合は全日本プロレスの岡田佑介vsHEAT-UPの田村和宏。序盤から執拗なヘッドロックで絞め上げていった岡田だが、田村は低空ドロップキック一発で岡田の動きを止めると、そこから左ヒザを一点集中攻撃。岡田もミサイルキックで反撃するが、二発目をかわした田村は逆片エビ固め。どうにかロープに逃れた岡田だが、田村は左ヒザへのローキック。岡田は丸め込みで一発逆転を狙うが、田村は逆さ押さえ込みを狙った岡田を足取りヒザ十字に捉えると、そこからトライアングル足4の字固めを決めてギブアップを奪った。

第2試合は全日本プロレスの中島洋平&冨永真一郎vs政宗&鶴巻伸洋。プレッシャーをかけてくる鶴巻に対し、どうにかかく乱しようとする冨永だが、まったく通じない。中島と政宗はジュニアヘビー級らしいスピーディーな攻防を展開。しかし冨永を捕まえた政宗は鶴巻にタッチ。鶴巻がサッカーボールキックを叩き込むと、続けて政宗もサッカーボールキック。だが、レフェリーを盾にして政宗の突進を止めた鶴巻は、何とレフェリーを馬跳びで飛び越えてのドロップキック。タッチを受けた中島は蹴りとトペで一気呵成に攻めていったが、蹴り脚をキャッチした鶴巻はアンクルホールド。続いて政宗はロメロスペシャルの体勢から吊り上げずに両ヒザを踏みつけてから骨喰。延髄斬りで逃れた中島は冨永にタッチ。一度のジャンプで政宗と鶴巻に連続でドロップキックを決めた冨永はムーンサルトプレス。カウント2で返した政宗は蜻蛉切からの雷切を決めて3カウント。

第3試合は松本浩代&我闘雲舞の里歩vs我闘雲舞のさくらえみ&我闘雲舞のアーサ米夏。さくらは試合前の握手を拒否。先発を買って出たアーサは里歩のクロスボディーをキャッチすると、連続で丸め込んでいく。どうにか凌いだ里歩は松本にタッチ。さくらは松本をかく乱しようとしたが、松本はショルダータックルでなぎ倒す。さらに助けようとしたアーサに体当たり。それでもさくらがカニ挟みで松本を倒したところにアーサが米プレスを投下すると、すかさずさくらがロメロスペシャルで吊り上げる。今月の28日の我闘雲舞 新木場大会でシングルマッチが決まっているアーサと松本だが、アーサがエルボーの連打で向かっていっても松本はエルボー一発でなぎ倒す。しかしアーサも里歩に対して米プレスを連発。さくらは控えの松本を挑発しながら里歩を攻め込んでいくが、カサドーラで丸め込んだ里歩はフットスタンプ。ようやくタッチを受けた松本はアーサをオンブすると、正面から里歩が飛び付き、そのままさくらにニードロップを落としていく。松本のパワーで形勢逆転すると、里歩がさくらにダイビング・クロスボディー。さくらもラ・マヒストラルを狙うが、里歩は雁之助クラッチで切り返す。しかしさくらも合体攻撃を狙った里歩と松本に一人で奮闘。だが、バックドロップで投げた松本は里歩を肩口に担ぎ上げる。そこからフットスタンプを投下した里歩はそうまとうを発射。かわしたさくらはケブラドーラ・コンヒーロ。だが、ロープに飛んださくらを松本が追走して体当たりすると、里歩がくるくるリボンで丸め込んで3カウント。

第4試合はパンクラスismのロッキー川村&井上雅央vs東京愚連隊のNOSAWA論外&SUSHI。井上はSUSHIを場外に誘い出し、自らはすぐにリングに戻る。イラつくSUSHIだが、スワンダイブ式ミサイルキックで反撃。川村のロッキースタイルにやりずらそうな論外だったが、自ら寝転んで猪木-アリの状態に。アリキックを出していく論外に対し、川村はモハメド・アリばりにコーナーを使って両足をあげる。ヘッドバットやグラウンド卍で川村を追い詰めていった論外はクロスフェースに捉える。どうにかロープに逃れた川村はSUSHIにボディブロー。だが、SUSHIは地獄突きからダイビング・ヘッドバット。論外もシャイニング・ウィザードを発射したが、川村はフックで反撃すると井上にタッチ。オリャーラリアットを叩き込んだ井上は論外を羽交い締めに。そこに川村がフックを放っていくが、論外がかわして井上に誤爆。タッチを受けたSUSHIはスワンダイブ式ミサイルキック。だが、ニールキックをかわした井上は川村にタッチ。ボディブローの連打からフックを放った川村だが、かわしたSUSHIはニールキック。これを川村がかわすと、怒った論外がSUSHIにストンピングで制裁。そこから川村を羽交い締めにした論外。SUSHIがニールキックを放っていくが、川村がかわして論外に誤爆。井上が入ってきてSUSHIにトレイン攻撃。SUSHIも何とかTEEKAMAKIを出そうとするが、川村はパンチで迎撃して阻止するとマッケンローで倒してからのバルボアブローを叩き込んで3カウント。

第5試合は全日本プロレスの野村直矢vs花鳥風月のジョシュ・オブライエン。野村はショルダータックルでぶつかっていくが、なかなか倒れないオブライエン。ならばとチョップからボディスラムで叩き付けた野村だが、オブライエンもブレーンバスターで投げると野村の脇腹にニースタンプを突き刺す。さらに串刺し式のエルボースマッシュやニードロップで追い込む。コーナーに押し込まれた野村だが、ノーザンライト・スープレックスで投げるとラリアット、ミサイルキックで反撃。オブライエンもスパインバスターを返すと、ダイビング・エルボードロップを投下。一気にクロスフェースに捉えて追い込むが、どうにかロープに逃れた野村。オブライエンは野村をコーナーに追い詰めてストンピング。レフェリーはブレイクを命じるが、オブライエンはレフェリーを突き飛ばす。すると野村がオブライエンを突き飛ばし、起き上がろうとしたオブライエンにスピアーからジャックナイフ式エビ固めで押さえ込んで3カウント。

セミファイナルはパンクラスMISSIONの佐藤光留の花鳥風月の服部健太vsリバーサルジム横浜グランドスラムの勝村周一朗&M16ムエタイスタイルの唐澤志陽による花鳥風月タッグリーグ「風流人2017」公式戦。先発の光留が勝村に握手を求めると、勝村も応じていく。グラウンドの攻防になると、光留が得意の足関節を狙っていく。勝村も防御していくが、光留がアキレス腱固めを決めたところでロープに逃れる。続いて服部が入ってくると、勝村は唐澤にタッチ。キーロックに捉えた唐澤だが、うまく脱出した服部はバックに回る。しかし唐澤はフライングメイヤーからスリーパー。ヘッドロックで服部が切り返すと、唐澤はヘッドシザースで脱出。服部がタッチすると、唐澤は光留にローキック。だが、光留は強烈なミドルを返すとサッカーボールキック。まるでハードヒットのタッグマッチのような雰囲気だったが、服部がロープに飛ばしてのドロップキックからキャメルクラッチ。さらに光留も蹴り飛ばしていくが、どうにか耐えた唐澤はミドルで蹴り倒して勝村にタッチ。スリングショット式低空ドロップキックまで見せた勝村だが、光留はカニ挟みで倒してアンクルホールド。さらに服部がダイビング・クロスボディー。そこに光留が入ってきてダブルのブレーンバスターから二人がかりで逆エビ固めに捉えるが、唐澤がカット。光留が唐澤を羽交い締めにすると羽鳥がドロップキック。これをかわして光留に誤爆させた唐澤はハイキックで光留を場外に追いやる。その間に勝村が服部を三角絞めに捉えるが、服部は強引に脱出。ならばよ勝村はミドルキック。蹴り脚をキャッチした服部は張り手を叩き込むが、勝村は飛び付き腕十字を決めて服部からギブアップを奪った。

メインイベントは全日本プロレスの岩本煌史&大日本プロレスの野村卓矢&HEAT-UPの飯塚優vsFREEDOMSの杉浦透&全日本プロレスの青柳優馬&スポルティーバの阿部史典。光留プロデューサーが当初この『コンディション・グリーン』でやりたかった若手たちによるカードが実現した。一人ずつ入場し、両チーム握手を交わしたあと、岩本と阿部の先発で試合開始。髪の毛を剃り上げていた阿部はキーロックに捉えるが、うまく岩本が脱出すると杉浦にタッチ。ロックアップでの押し合いになると岩本がロープに押し込むが、ここはクリーンブレイク。岩本から野村にタッチすると、杉浦は片足タックルで自軍のコーナーに押し込んでいって青柳にタッチ。ショルダータックルでなぎ倒された野村は飯塚にタッチ。アキレス腱固めに捉えた飯塚だが、青柳が脱出するとすぐさまヘッドシザースへ。これも脱出した青柳は杉浦にタッチ。コーナーに飯塚を叩き付けた杉浦が阿部にタッチすると、阿部はランニングローを狙ったが、これは飯塚がかわす。だが、阿部はサッカーボールキック。ならばと飯塚もサッカーボールキックを返す。サッカーボールキックによる意地の張り合いから阿部は青柳にタッチ。飯塚の蹴りを受け止めてエルボースマッシュを返した青柳に続き、杉浦は飯塚の腰にエルボー。さらに腰へのジャンピング・ボディプレスからキャメルクラッチ。どうにかロープに逃れた飯塚だが、青コーナー側はクイックタッチで代わる代わるボディスラム。10分を経過し、青柳が逆エビ固めに捉えると杉浦と阿部が岩本と野村のカットを防ぐ。飯塚は自力でロープに逃れたが、杉浦が逆水平チョップ。しかしカウンターのドロップキックを返した飯塚は野村にタッチ。ミドルキックで蹴り倒した野村はスリーパーからブレーンバスター。杉浦もコーナーにホイップされたところで、コーナーに飛び乗ってのクロスボディーを返して阿部にタッチ。サッカーボールキックからワキ固めに捉えた阿部だが、野村もランニングローを返すと腕十字へ。逃れた阿部はソバットから回転浄土宗。野村が飯塚にタッチすると、青柳が入ってきて阿部と合体攻撃を試みるが、飯塚は青柳を阿部に投げつけるとドロップキック。さらに阿部にランニングローから飛び付きヒザ十字。阿部はこれをロープに逃れると延髄斬りを返して青柳にタッチ。青柳がフライング・フォアアームを叩き込めば、飯塚もジャンピングハイを返して岩本にタッチ。バックドロップから肩固めに捉えた岩本だが、青柳はロープに脱出。ここで野村にタッチすると、飯塚も入ってきて3人でトレイン攻撃。そこから岩本が孤高の芸術を決めるが、阿部が入ってきて岩本にエルボー。残り時間がわずかとなり、選手が次々に飛び込んでくる中、青柳が飯塚にジャーマン。岩本が入ってきて青柳とやり合っているところで20分時間切れのゴング。

しかし納得がいかない青柳と岩本。阿部は野村に握手をすると思わせておいて張り手を見舞うと、そのまま控室へ逃走。野村が追いかけていくと、リング上では残った4選手が延長戦を要求。そこでプロデューサーの佐藤光留を呼び込むと、光留は「延長戦はいいが、各団体に何の話もしていないので今日は5分だけ!」と5分一本勝負で延長戦にGOサイン。杉浦が岩本にドロップキックを見舞って青柳にタッチ。フィッシャーマンズ・スープレックスで投げていった青柳だが、岩本も青柳をトップロープの上に乗せるとネックスクリュー。さらに垂直落下式ブレーンバスターを決めると、「お前が決めろ!」と飯塚にタッチ。飛び付きヒザ十字に捉えた飯塚だが、青柳はロープに脱出。青柳も高角度のジャーマンを返すが、飯塚は再びヒザ十字。青柳がロープに逃れると飯塚はドロップキック。しかし青柳もミサイルキックを返す。残り30秒となり、飯塚はどうにか腕十字を決めようとしたが、ここで時間切れのゴング。結局決着はつけられなかったが、若い選手のエネルギーに溢れた好試合となった。試合後、バックステージから野村と阿部が揉み合いながら再びリングサイドに現れたが、すでに延長戦は終わっており、場内には『カクトウギのテーマ』が鳴り響いた。

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