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ニコプロpresentsハードヒット「君の寝技に恋してる」

ニコプロpresentsハードヒット「君の寝技に恋してる」

ニコプロpresentsハードヒット「君の寝技に恋してる」
日時:2018年10月28日(日)
開場:17:30
本戦開始:18:30
会場:東京・STAR RISE TOWER
観衆:変態大集結(満員=主催者発表)

ダークマッチ シングルマッチ5分1R(延長3分1R)
小林裕(フリー)
1分02秒 ヒールホールド
渡邊龍太郎(DDT松山)
ダークマッチ シングルマッチ5分1R(延長3分1R)
唐澤志陽(M16 TOKYO)
1分14秒 フロントチョーク
ザ・グレート玉川(多摩川プロレスリング)
第1試合 タッグマッチ15分1本勝負
クリスMAN太郎(クリス事務所)
服部健太(花鳥風月)
4分41秒 ロシアンリバースプラッタ
飯塚優(HEAT-UP)
井土徹也(HEAT-UP)
第2試合 第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」1回戦 シングルマッチ5分1本勝負(延長3分1R)
和田拓也(フリー)
延長 判定3-0
桜井隆多(R-BLOOD)
第3試合 第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」1回戦 シングルマッチ5分1本勝負(延長3分1R)
松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
4分45秒 腕ひしぎ十字固め
のりお(=ロッキー川村/パンクラスイズム横浜)
第4試合 シングルマッチ10分1本勝負
関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)
2分33秒 胴絞めスリーパーホールド
SUSHI
第5試合 シングルマッチ10分1本勝負
金原弘光(U.K.R.金原道場)
3分15秒 クルックヘッドシザース
阿部諦道(浄土宗西山深草派)
ダークマッチ シングルマッチ5分1本勝負
依光健太郎(GG行徳ロッキー川村ism)
5分00秒 時間切れ引き分け
澤宗紀(フロンティア・マーシャルアーツ・一般人)
第6試合 タッグマッチ15分1本勝負
佐藤光留(フリー)
中村大介(夕月堂本舗)
15分00秒 時間切れ引き分け
鈴木秀樹(フリー)
岡田剛史(T.K.ESPERANZA)
セミファイナル 第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」決勝戦 シングルマッチ10分1本勝負
和田拓也(フリー)
10分00秒 判定3-0
松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
※和田拓也が第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」優勝。
メインイベント シングルマッチ15分1本勝負
藤原喜明(藤原組)
1分57秒 TKO(腹固め→レフェリーストップ)
髙橋“人喰い”義生(藤原組)

ダークマッチが2試合が終了したあと、プロデューサーの佐藤光留が登場。「DDT体制の頃のハードヒットで『次、何をやろう?』って高木三四郎さんに言われて、『出来るかどうか分かりませんがやってみたいです』と言ったグラップリングだけのハードヒットがまさかこんなに長く続くとは自分自身も思いませんでした。1年に1回、寝技だけの大会をやるのですけど、毎回言いようのない不安に2ヶ月間くらい襲われる大会ですが、さっきのダークマッチ2試合で『あっ、やっぱり寝技だけって面白いな』って『俺たちプロレスラーだから、こういうのやりてぇな』っていう雰囲気で控室が充満しております。今大会はまず『君の寝技に恋してる』という大会名だけが先に決まった大会です。今年の春ぐらいに大会名をいろいろ考えていたところ、君の瞳に恋してるという往年の曲がかかってまして、これはプロレスで言ったら寝技だなと。大会だけが6ヶ月前に決まり、会場を決めるまでに4ヶ月、選手が決まるまでに2ヶ月、設営は開場の2分前。常にギリギリのハードヒットですが、お陰様で用意した席はだいぶ埋まっております。そんな大会だったんですけど、ぜひハードヒットのリングで寝技だけで一番を決めたいという強者に4人集まっていただきまして、第1回寝技の達人トーナメントという……これも料理の鉄人を観ていて決まったんですが。そのときはこんな豪華なメンツになると思わなかったです。ですが、現チャンピオン、元チャンピオン含めて集まってくれました。今日、これはもうプロレス界で一番寝技が強い奴だと、声を大にして言っていいメンツでトーナメントを開催出来ますので、優勝選手が決まったらみんな写真撮ってSNSにあげるときに『コイツがプロレス界イチ寝技が強いんだ』と、勝ったのにプレッシャーをかけていただければと思います」と挨拶。

今大会は打撃は一切禁止の寝技限定大会だが、スープレックスやバスターなどの叩き付ける行為はOKだが、ロープやコーナーに叩き付けるのは禁止。ロープエスケープやダウンカウントなどのロストポイントは一切なし。ロープを長く触るのは反則で、ダメージで立ち上がれなければTKO負けとなると説明。そして「プロレスを見ていたら最初のレスリングをもっと見たいなと、お客さんから言われることがあります。自分でももっとやりたいなと思うのに、急にこっちだけ金髪の人が場外に相手を投げ出したりして察してくれないときがあります。今日は最初から最後までずっとレスリングをしますので、ぜひ各々の楽しみ方でい結構ですのでプロレスラーの熱い闘いをお楽しみください!」と言ったあと、第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」の組み合わせ抽選会へ。4選手が佐藤プロデューサーの持った封筒を一斉に引いた結果、トーナメント1回戦第1試合が和田vs桜井、第2試合が松本vs川村に決定した。

HEAT-UPコンビは打撃禁止ということで、いつも着用しているレガースをせず素足で登場。クリスMANと飯塚で試合開始。いきなりバックを取ったクリスMANだが、飯塚もすぐに脱出。ガブった飯塚を足払いで倒したクリスMANだが、逆に腕十字を仕掛けていった飯塚。これを肩固めで切り返したクリスMANだが、飯塚は何とか脱出して井土にタッチ。タックルでテイクダウンを奪った井土はスリーパーを狙う。腕十字にスイッチするが、防御したクリスMAN。何とかタックルからサイドに回った井土はもう一度スリーパーを仕掛けたが、クリスMANは必死に腕を伸ばして服部にタッチ。お互いにタックルを狙うが、下になった井土は柔術の動き。それでも服部はサイドに回って足関節を狙うが、井土も足関節を狙うが、お互いに立ち上がったところで井土は飯塚にタッチ。飛び付き腕十字を仕掛けた飯塚だが、回転体で逃れた服部は背後から飛び付く。振り解いた飯塚はバックを取り、カメになった服部の腕にオモプラッタを仕掛けた状態で前転。そこから仰向け状態でのクロスフェースロックに捉えてタップを奪った。

第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」1回戦。タックルを狙う桜井をいなしながらガブっていった和田。フロントチョークを狙うが、桜井はポイントをズラしながら立ち上がる。一旦離れた和田は額をくっつけての手首の取り合いから片足タックルでテイクダウンを奪った和田。ガードポジションの桜井だが、和田のパスは許さない。ブレイクがかかりスタンドでリスタート。前に出て来る桜井をいなす和田。ガブって潰し、サイドに回った和田は残り1分で胴絞めスリーパーを仕掛ける。しかしこれは極まらず、時間切れに。3分間の延長戦へ。組み合って押し込む桜井だが、和田もコーナーまで押し込んでからテイクダウン。猪木−アリからサイドにパスしたい和田だが、桜井も両足を使って阻止。ハーフガードで凌ぐ桜井に対し、何とかしようと仕掛けていく和田。しかし延長戦も時間切れに。判定の結果、3-0で和田が勝利して決勝進出を決めた。

第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」1回戦。川村入場の際、「ロッキー川村改めのりお選手の入場です!」とコールされ、場内からざわめきが起こる。前回大会となる7月の横浜大会で対戦した際はわずか23秒で松本が勝利している。ステップを使って掴もうとする松本をかわすのりおだが、自ら寝転んだ松本は足を使ってグラウンドに誘い込もうとする。レフェリーに道着を掴んでいいのか確認しながら果敢にグラウンドに挑んでいくのりおだが、余裕のある松本。立ち上がって片足タックルを仕掛けた松本だが、フロントネックロックを仕掛けたのりお。どうにか首を抜いた松本は背後に回って組み付くと、レッグスプリットを仕掛ける。これはロープ際でなかなか極まらないと観るや、サイドに回ってマウントにパス。残り1分から腕十字を仕掛けいき、途中から三角絞めにスイッチ。さらに残り30秒で腕十字に再びスイッチすると、残り時間10数秒というところで腕十字が極まってしまい、のりおは無念のタップ。この結果、第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」の決勝戦は和田vs松本に決定した。

前回大会で鮮烈的なプロレスデビューとなった関根は、いきなり低いタックルを仕掛ける。これはうまく切ってガブったSUSHIは後方に転がして足関節を取りにいく。柔術家らしく転がりながら回避した関根は、なおもアキレス腱固めを狙ってくるSUSHIに対し、体を捻って足を抜くと、うつ伏せ状態のSUSHIのバックを取る。そこからオブライトばりのジャーマンでぶっこ抜くと、投げられて立ち上がれないSUSHIに素早く組み付いてスリーパー。これでSUSHIがタップ。勝った関根には女子プロレスラーの真琴から勝利者賞としてTENGAが贈呈された。

UインターやRINGSなどで活躍した金原と、ハードヒットでしか見られないが次世代のエース候補である阿部が対戦。いきなり組み付いて巻き込むようにグラウンドに持ち込んだ阿部だが、金原はすぐに立ち上がる。ならばとタックルを仕掛けた阿部だが、金原は背後に回って組み付いていくと、腕十字を仕掛ける。常に動いて極めさせない阿部だが、金原もピタリとくっついていく。バックを取った金原は前転してからサイドにパス。さらに上四方へ。カメになった阿部に対しバックマウントを取った金原。阿部は潜って足関節を取りにいったが、金原もすぐに立ち上がって取らせない。脇を差してテイクダウンした金原はアームロックを狙うが、阿部も必死にカメになる。ならばとスピニングチョークを仕掛けた金原だが、阿部はうまく体を捻って脱出。阿部は瞬時に組み付いて巻き投げを狙ったが、金原がかわしスッポ抜け。すかさず覆い被さった金原は電光石火のクルックヘッドシザースに捉えてギブアップを奪った。

勝った金原に真琴からTENAGAが贈呈されると、金原はマイクを持って「去年、ちょうど1年前ですか。僕は入院してしまって。神経のない歯から膿がたまって、それが全身に回ってしまって。化膿性脊椎炎という病気になってしまい、3ヶ月半入院して動けなかったんですけど、今こうやってリングに戻ることが出来てすごく嬉しく思っています。ありがとうございます。僕の同志の高山善廣選手が今入院して、頸椎損傷と戦っています。今日も募金活動やっていますので、ご協力お願いします」と語ると、『DESTRUCTIVE POWER』が鳴り響いた。

休憩時間にはダークマッチ、依光健太郎vs澤宗紀がおこなわれた。依光のセコンドにはロッキー川村改めのりお、澤のセコンドには阿部がつく。澤がプレッシャーをかけていく中、依光はカニ挟みで飛び付いたりと積極的に仕掛けていくが、澤は落ち着いて対処。時間切れ引き分けに終わった。

岡田は幸せマシーンのマスクを被って入場。パートナーの鈴木はマスクはなく、大日本プロレスのストロングヘビー級のベルトを巻いて入場。光留と和田はジャンケンで先発を決める。その結果、光留vs鈴木で試合開始。タックルを仕掛けて行く光留だが、鈴木はそう簡単にテイクダウンを許さない。どうにか足関節を仕掛けようとする光留だが、鈴木は極めさせない。脇を差してコーナーに押し込んだ鈴木は岡田にタッチ。光留も中村にタッチすると、中村は岡田の左足をキャッチしてしつこく関節を取りにいく。だが、極め褪せない岡田は下に潜って腕十字を狙う。中村は岡田を引きずってきて光留にタッチ。岡田のタックルを切ってガブった光留はアンクルホールドへ。岡田が脱出せずに手を伸ばして鈴木にタッチ。ガブっていった鈴木はクルックルヘッドシザース。さらにヨーロピアンヘッドロックだが、光留は腕十字で切り返す。だが、脱出した鈴木は猪木−アリから側転パスガードするとテレフォンアームロックへ。すると光留は必死に足を伸ばして中村とタッチ。鈴木の左足に絡みついた中村だが、ヒザを支点にして足首を極める鈴木。ならばと中村もフェースロック。さすがの鈴木も必死で脱出し、バックを取る。そして重心を落とす中村をサイドスープレックスでぶっこ抜くが、中村もすぐにサイドに回って腕十字を狙う。だが、今度は鈴木が足を伸ばして岡田にタッチ。片足タックルを仕掛けた岡田に、逆に飛び付き十字を仕掛けた中村だが、これを腕十字で切り返した岡田。中村も十字職人の意地で腕十字で再び切り返すが、バックに回った岡田。ここで中村は光留にタッチ。岡田のタッチを阻止し、首投げで投げた光留はサイドヘッドロック。岡田もスロイダーで投げて腕十字を狙うが、光留はクラッチ。ならばと逆に右腕に十字を仕掛けるが、光留は強引に逆片エビ固め。岡田も足関節を取りにいくが、一旦離れた光留。組み付いた岡田はアームロックを狙いから腕十字へ。さらにオモプラッタへスイッチするが、光留は何とジャイアントスイングで切り返す。そのまま中村にタッチすると、目を回した岡田をフロントスープレックスで投げた中村はヒザ十字。岡田は足を伸ばして鈴木にタッチ。すると中村は自ら寝転んで挑発。覆い被さった鈴木に対し、無謀にもジャイアントスイングを狙った中村だが、鈴木はバックマウントを取る。前転してアキレス腱固めを仕掛けた中村だが、体格で勝る鈴木は極めさせない。ならばと中村がクロスヒールホールドに捉えると、鈴木は敵コーナーの光留に向かってタッチを求める。どうにか振り解いた鈴木。ここで「俺はいいって!」と嫌がる光留だが、渋々中村とタッチ。フロントネックロックに捕らえた光留だが、首を抜いた鈴木はダブルアームの体勢。重心を落とす光留を自軍のコーナーに押し込んだ鈴木は岡田とタッチ。足馬体からアームロックを仕掛けた岡田だが、光留はジャーマンで投げて脱出するとワキ固めへ。前転して逃れた岡田は残り30秒で鈴木にタッチ。一気に胴絞めスリーパーを狙った鈴木だが、光留も必死に耐えて時間切れ引き分けに。試合後は4者ノーサイドで健闘を称え合った。中村と鈴木はお互いに「もう1回」とアピール。

第1回「THE IRON WRESTLER TOURNAMENT」決勝戦。下になった状態からグラウンドに引き込もうとする松本に対し、両手両足をうまく封じながらパスしようとする和田。終始、ガードポジションから仕掛ける松本に対し、ハーフガードから切り崩そうとする和田という展開が続く。一旦立ち上がった和田だが、なおも座った状態から仕掛けようとする松本だが、和田もどうにかパスしようとする試みる。5分が経過し、どうにも膠着状態を打破出来ない松本は「ああ、クソ!」と言いながら立ち上がると解けた帯を投げ捨てる。苛立つ松本が仕掛けた飛び付き十字をスカした和田は、ようやくサイドポジションを取る。だが、松本がハーフガードに戻す。足が抜けない和田は松本の顔面に胸を押し付ける。残り3分でスタンドになると、ロープに押し込んだ和田が低空バックドロップ。そのままカメになる松本に張り付いた和田はスリーパーを狙う。これを決めさせない松本はラバーガード。結局10分間では決着がつかず判定に。判定は3-0で和田。真琴からTENGAと賞金10万円を受け取った和田だったが、その表情に笑顔はなかった。

メインは最初で最後の師弟対決。しかもレフェリーはこの一戦のみ和田京平。藤原はハーフズボンを着用。ロープに押し込んで押し倒した髙橋だが、藤原はハーフガードから背中を掴んで引っ張った藤原は、カメになった髙橋を崩してサイドを取る。ロープ際だったためブレイクがかかると、髙橋はスタンドから片足タックルを仕掛ける。これをかわした藤原は伝家の宝刀である腹固め。髙橋も耐えるが、身動きは取れない。京平レフェリーはダメだと判断して試合をストップ。
髙橋は「タップしてないよ!」と抗議するが、京平レフェリーは「ダメだ! 危ないって言ってるだろうが!」と一喝。しかし藤原も「タップしてない」と試合続行をアピール。光留や川村もリングに入ってきて両者をなだめようとするが、両者ともに引かない。髙橋に詰め寄られた京平レフェリーだが、「タップしてるしてないは関係ないんだよ。俺が危ないって言ったら危ないんだよ」と、こちらも引かない。そして京平レフェリーから「任せます」と言われたプロデューサーの光留がマイクを持ち、「メインはレフェリーが勝ちって言ったほうが勝ちなんですけど、藤原さんと髙橋さん、双方がやりたいって言ってるのを止める方法を僕は知りません! これはハードヒットの本戦ではなく二人がいいっていうまでの一本勝負で、京平さんがレフェリーでいかがでしょうか?」と発言。京平レフェリーも「止めないよ。いいんだな?」と念を押した上で、両選手が試合続行を希望したため再び試合開始のゴング。

脇を差した髙橋だが、ロープに押し込んだ藤原。髙橋は足を掴んでテイクダウンを奪うと、ヒザ十字固めを仕掛ける。思わず脇腹にパンチした藤原だが、京平レフェリーがこれは注意。サイドにパスした髙橋はニーオンザベリーからヒジグリ。さらにアームロックを狙うが、藤原もうつ伏せになって防御。ならばとアンクルホールドを狙った髙橋だが、藤原はガードポジションへ。髙橋は胴絞めスリーパーを狙うが、藤原はロープ下にポジションをズラしていき、京平レフェリーはブレイクを命じる。かなりスタミナをロスした様子の藤原だが、コーナーに押し込まれたところで体勢を入れ替えてボディブロー。またも打撃を注意された藤原だが、髙橋もタックルでテイクダウンするとマウントパンチ。だが、藤原は京平レフェリーに注意されて一瞬油断した髙橋の首を下から抱え込むようにして絞めていく。髙橋の体からあっという間に力が抜けていき、落ちたのを確認した京平レフェリーが試合をストップ。ようやく納得した両者は座礼。京平レフェリーが藤原の腕をあげて勝ち名乗り。敗れた髙橋も京平レフェリーと握手をし、藤原と抱き合う。藤原は勝利者賞を受け取ることもなくリングを降りると、髙橋と共に退場。ハードヒット本戦でもなく公式記録には掲載されないが、実に濃密な4分29秒だった。

【プロデューサーの大会総括】
ーー大会総括をお願いします。
光留 年間200試合、たぶん日本でプロレスをやっている数でいったら、何番目に入る佐藤光留ですら知らない空気で興行が終わりました(苦笑)。
ーーメインは納得いかない両選手の意向もあり、番外戦というか延長戦というか……。
光留 納得いかないって言っても試合じゃないですか。だから何を言ってんだよって普段は言っているんですよ。だから今回も僕は(リングに)入っていったんです。でも、とてもじゃないけど止められる空気じゃなかったんで。いろいろあって今日、京平さんも来てくれたんで。なぜ今日、京平さんがレフェリーをしていたのかは次のしなもろ(※ニコニコプロレスチャンネルで放送する『ハードヒット 死なば諸共』)で!
ーーあ、じゃあそこで話していただきましょう。そのほかでは寝技の鉄人トーナメントでは和田選手が優勝しましたが。
光留 あの二人の決勝については再戦を組みます。打撃ありでやりましょう。じゃないと選手本人たちもお客さんたちも、何よりプロデューサーも納得いってないでしょう。だって「ハッシュタグつけて寝技最強のレスラーはこいつだって言ってください」って、なぜ言ったかといったら、それに相応しいものを見せてくれっていう意味で言ったんです。あの試合がじゃあ相応しかったかと言ったら、絶対に本人たちも「そうです」って胸張って言えないはずなんです。結果的にそう(=和田の優勝)なったけど、一番強いっていうのは圧倒しなきゃいけないものですから。それを見せられたかっていったらNOだと思うんですね。じゃあ、(再戦を)やるしかないですよ。
ーーご自身の試合では……。
光留 疲れました(苦笑)。全員トシなんだなってよく分かって終わりました。
ーーレスリングを楽しんでやっていたように……。
光留 全然楽しくないですよ、やってるほうは! 岡田選手、実は先輩なんです。1個上。しかも広島なんですよね。高校時代、一緒に合宿しているんです絶対。でも互いに覚えてないんです。僕70kg級で、岡田さんは……重量級と軽量級に別れていたんで、たぶんスパーリングもやったかやってないかぐらいなんですけど、リング上で「20年ぶり」って言いながら(苦笑)、まさかこんなところでやると思わなかったですね。
ーーあとロッキー川村選手が急にのりおと改名されましたが。
光留 寝技の大会に出るのにロッキー川村っておかしいんじゃないかって、僕のいないところで鈴木(みのる)さんと川村で話になったんです。で、僕がパイルドライバー原宿に着いた時点ではロッキー山下だったんです。ちょっと何か語呂悪いな、説明いるなってなって鈴木さんが閉店30分前になって「佐藤、公募しようよ」って言ってやったんです。そしたらDEEPのタイトルマッチ2日前ぐらいの北岡(悟)がいの一番に「のりお」って言ってきたんです。こんな面白いものはないとなって(笑)。川村本人には今日何になるかっていうのを入場まで分からないように。(リングアナの)奥田さんに言ったのも第1試合の途中です。
ーー今大会限定改名?
光留 だからもうのりおは死にました。今大会っていうかあの試合だけです。(たまたま近くに来た川村に向かって)のりおはもう死んだ!
川村 僕、入場するまで知らなかったですよ!
ーー年内はあと1大会やる予定ですが。
光留 たぶん12月29日です。これはもう書いてください。場所は新木場(1stRING)になると思いますが、ちょっといろんな場所に出て(参戦選手を)スカウトしましたんで。あ、これは伏せ字にしておいてください。まず●●●●! そして■■■!
ーーおおー! これは確かに伏せ字にしておくレベルですね。
光留 メインはたぶん僕と髙橋さんになると思います。
ーーでは●●選手や■■■選手はハードヒットルールの試合に?
光留 グラップリングになると思います。最大公約数ですよ。今日見て思ったんですけど、今って何なら上まで着ている人もいるじゃないですか。着なくていいのに。意味もないのに。蹴らないのにレガースつけている人もいるし。着るもの自体にも意味がある人って、なかなかいないんです。でも今日出た人って、みんな基本パンツ一枚じゃないですか。これって寝技をするから他がいらないっていう意味があるんです。パンイチの男が……だから阿部と金原さんとか面白かったですね。パンイチの男が(グラウンドで)グチャグチャやってるのって、こんなに面白いんだって思いました。柔術家もいて、レスラーもいて、最後藤原さんと髙橋さんがいて……やっぱ面白いっすね。ちょっとダークマッチのとき、興奮しましたもん! みんな興奮しましたね。
ーーレスリングを見たなって感じでしたね。
光留 Twitterでも「この二人のレスリングをもっとじっくり見たい」とか書いてますけど、そういうときはこれを見ればいいんですよ(笑)。思いましたよ! プロレスラーですから! プロレスやっている奴は増えましたけど、プロレスリングやっている人って減りましたよね。
ーー改めてレスリングの面白さに気付いた寝技限定大会でしたね。
光留 はい。ただスッキリと毎回(興行が)終わるなんて出来ないんことなんだなって分かりました。どうするんだろう、これから。
ーー藤原選手と髙橋選手の試合は「最初で最後のシングルマッチ」と銘打ってましたが、もしかしたらこの先も?
光留 ないですね。あの二人にそれはないと思いますね。
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