Read Article

ニコプロpresentsハードヒット「fight 4 da future」

ニコプロpresentsハードヒット「fight 4 da future」

ニコプロpresentsハードヒット「fight 4 da future」
日時:2018年7月7日(土)
開場:11:00
本戦開始:12:00
会場:神奈川・横浜ラジアントホール
観衆:チケット完売率92%(満員=主催者発表)

ダークマッチ シングルマッチ5分1R(延長3分1R)
安藤雅生(フリー)
2分31秒 TKO(ジャーマンスープレックス→レフェリーストップ)
井土徹也(HEAT-UP
ダークマッチ シングルマッチ5分1R(延長3分1R)
SUSHI(フリー)
2分57秒 スリーパーホールド
清水来人(夢闘派プロレス
第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
ポアイ菅沼(USポアイ王国)
2分41秒 TKO(スリーパーホールド→レフェリーストップ)
中台戦(TEAM OVER KILL)
第2試合 シングルマッチ10分1本勝負
青木篤志(全日本プロレス)
3分46秒 チョークスリーパー
小池秀信(GRABAKA)
第3試合 グラップリングタッグマッチ15分1本勝負
クリスMAN太郎(クリス事務所)
鶴巻伸洋(フリー)
5分38秒 フロントネックロック
中村大介(夕月堂本舗)
服部健太(花鳥風月)
第4試合 タッグマッチ15分1本勝負
中森華子(PURE-J)
沙紀(アクトレスガールズ)
9分14秒 TKO(フィッシャーマンバスター→レフェリーストップ)
WINDY智美(フリー)
関友紀子(花鳥風月)
第5試合 シングルマッチ10分1本勝負
高橋“人喰い”義生(藤原組)
7分53秒 チキンウイング・アームロック
和田拓也(フリー)
第6試合 シュートボクシングルール SBエキスパートルール 3分3R/延長無制限R
唐澤志陽(M16ムエタイスタイル)
3R終了 判定0-3
元貴(SB日本フェザー級2位)
第7試合 シングルマッチ10分1本勝負
ロッキー川村(パンクラスイズム横浜)
23秒 腕ひしぎ逆十字固め
松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
セミファイナル シングルマッチ10分1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)
5分37秒 逆片エビ固め
飯塚優(HEAT-UP)
メインイベント シングルマッチ15分1本勝負
関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)
3分04秒 KO(ジャーマンスープレックス→10カウント)
阿部諦道(浄土宗西山深草派)

まずは主催者の佐藤光留が登場して「デビューして19年目。自分でハードヒットの興行をするようになって、もう何年か経ちますが、絶対に午前中開場、あとは横浜ではやらないと何年か前に言ったはずなんですけど、まんまと今日やることになりました」と言ってから、「自分は岡山県出身なんですけど、99年の5月31日に横浜のパンクラスに入門しまして、もう気付けば人生の半分以上を横浜市民として、横浜市に税金を払い、区役所に呼ばれ、医療費の滞納をしていると。人に歴史ありってことでやってきたんですが、いまでは立派な横浜市都筑区の区民として、そこそこの税金を払う人間になりました。それはすべて自分を今の位置に導いてくれた方がいらっしゃってですね……。もう何人もいらっしゃるんです。皆様もよく知ってる、この間赤レンガ倉庫で記念興行やった人もそうですし、そのほかにもいいことも悪いことも自分に与えてくれた全ての人が、いま自分をここに立たせてくれたと思っています。それはリングを降りてもそうなんですけど、リング上で会った人、リングを降りても闘った人たち全てがプロレスラー佐藤光留をつくったという気持ちを題名に込めてfight 4 da future……闘って未来をつくる、未来で闘うという意味でつけました。まあ元ネタはm.c.A.T.なんですけど」と挨拶をすると、最後に「本日は全9試合、焚きつけに焚きつけってます! とくに女子の試合が非常にアブナイです! 本当に心から嬉しいのはいま女子プロレス……これは男子もそうですし、格闘技もそうなんですが、ある種アイドル的活動であったり、男子もいい試合をすれば負けてもしょうがないよっていうのも含めて、プロレスっていうものの価値観がちょっとずつ変化していってる。これは幅が広がっているっていうことだとも思うんですけど、その中でこのハードヒットに女子プロレスラーの二人が名乗りを挙げて、『はい、分かりました』と出てくれる。中森選手にいたっては女子なのにファールカップを買うっていう気合いの入りようで、それを見たWINDY智美がなぜかキレるという。でも何でもいいんですよ。動機なんてものはボク、全然気にしないんで。どれだけ本気で人を蹴れるか、本気でプロレスと向き合えるか。それが格闘技だっていいです。その理由がプロレスをバカにしているなんでも何でもいいです。とにかくこのハードヒットのリングでどれだけ本気になってもらうかが、ボクのいまのハードヒットに関する課題なんで。本気の選手の闘いをぜひ見ていただければと思います」と言って挨拶を締めたあとに、報告としてチケットが大会開始時点で92%売れていることを付け加えた。

第1試合はポアイ菅沼(USポアイ王国)vs中台戦(TEAM OVER KILL)。ポアイはモーニング娘。の『ザ ピ〜ス!』で入場。体格的にも見た目的にも似ている両者だが、まずは互いに牽制のロー。組み付いてロープに押し込んだポアイだが、体勢を入れ替えた中台は一旦離れる。中台がボディへの掌底からロー、さらに首相撲からヒザ蹴りを出すと左ミドルでダウンを奪う。立ち上がったポアイは掌底を狙った中台にカウンターのタックルでテイクダウン。スイープして上になった中台だが、ポアイは下から三角絞め。持ち上げてバスターで叩き付けた中台だったが、ポアイは離さず改めて三角絞めをガッチリと極めていくと、中台が崩れおちたためレフェリーが試合を止めた。

第2試合は青木篤志(全日本プロレス)vs小池秀信(GRABAKA)。青木は今回もハードヒット用マスクを着用。ニーパット、レガース、シューズは着用せず。小池のタックルを切ったかのように思えた青木だが、足首をつかんで倒した小池は足関節狙い。青木も足関節を狙うと、すぐに立った小池は前転で青木の足に絡みついてアンクルホールド。これで青木はエスケープ。今度は青木がタックルでテイクダウンを奪うが、小池は下から足関節を狙う。ヒールホールドを仕掛ける小池だが、青木は逆片エビ固めで切り返そうとする。脱出して立ち上がった小池は、組み付いて引き込むとヒールホールドへ。これで青木は2度目のエスケープ。小池のタックルを切ってバックに回った青木は胴絞めスリーパーへ。転がった小池だが、そのまま密着してバックマウントを取った青木は、キャメルクラッチ式のスリーパーで絞め上げてタップを奪った。

第3試合はクリスMAN太郎(クリス事務所)&鶴巻伸洋(フリー)vs中村大介(夕月堂本舗)&服部健太(花鳥風月)のグラップリングタッグマッチ。クリスMANはショッキングピンクのアフロ、パンタロン姿で入場すると、パンタロンを華麗に取りはずし、ゴールドのショートタイツ姿に。中村とクリスMANの先発で試合開始。いきなりヘッドロックから投げた中村だが、バックに回ったクリスMANは変形の裏投げ。中村もすぐにワキ固めからアームロックを狙うが、クリスMANはクラッチで耐える。回転しながら腕十字を狙った中村だが、極めさせなかったクリスMANは鶴巻にタッチ。ヘッドロックに捉えた中村だが、背後に回った鶴巻。中村は足関節を狙うと見せかけて腕十字を狙うが、鶴巻はヒールホールドで切り返す。ここで中村はタッチすることで脱出。猪木−アリ状態で服部にグラウンド勝負を要求する鶴巻だが、服部は「立て」と逆要求。鶴巻が渋々立ち上がったところにタックルを仕掛けてテイクダウンを奪った服部は胴絞めスリーパーへ。鶴巻はアンクルホールドで切り返すと、脱出しようとする服部にアキレス腱固めを狙う。足関節勝負は不利と判断して立ち上がった服部は、寝ている鶴巻の両足を抱えてレスリングのローリング。さらにタックルからテイクダウンを奪ってサイドにパス。だが、鶴巻はヘッドシザースで切り返してそのまま絞めていく。辛くも首を抜いた服部だが、タッチを受けたクリスMANはワキを差してスロイダーで投げていく。服部も腕十字で切り返そうとする。防御されるとタックルにスイッチしたが、ガブったクリスMANはそのまま後方回転してフロントネックロック。服部はこれでタップ。

第4試合は中森華子(PURE-J)&沙紀(アクトレスガールズ)vsWINDY智美(フリー)&関友紀子(花鳥風月)。レガースを着用した沙紀と、レガースというよりはシンガードを着用したWINDYの先発で試合開始。いきなり掌底の打ち合いから片足タックルを仕掛けた沙紀だが、WINDYはテイクダウンさせない。果敢に前に出る沙紀だが、WINDYは強烈なミドルキックを連打すると、関にタッチ。低い片足タックルを仕掛けた関だが、沙紀もガブってテイクダウンを許さない。なおもタックルを仕掛けたいった関だが、沙紀も必死でテイクダウンさせない。ならばと下から腕十字を狙った関だが、沙紀は持ち上げてからバスター。ここで中森にタッチ。関はどうにか組み付いてテイクダウンさせるとマウントからボディへのパンチ。腕十字を仕掛けるが、これは中森が腕を抜いて立ち上がる。WINDYが掌底を打てば、中森も掌底を返す。WINDYがミドルを蹴れば、中森もミドルで応戦。WINDYの掌底が中森の顔面にヒット。そこから蹴り合いになるが、WINDYは表情すら変えない。中森の左腕に蹴りを連打したWINDY。ロープを背にした中森を蹴り飛ばすと、中森の動きが止まる。レフェリーが両者を分けるが、ダウンは取らない。またも蹴り合いから掌底での殴り合いになるが、WINDYの掌底がクリーンヒットして中森が後退。さらにボディへのミドルを連打し、中森が片膝をつくが、またもダウンは取られず。ここでタッチを受けた関は一気に腕十字へ。足取り腕十字に移行したが、中森はギブアップしない。どうにか逃れた中森はタックルを狙った関をフィッシャーマンバスターで投げる。立ち上がろうとする席だが、レフェリーが危険と判断して試合をストップした。

第5試合は高橋“人喰い”義生(藤原組)vs和田拓也(フリー)。独特な構えで威圧する高橋は、タックルをフェイントにして組み付いてコーナーに押し込む。足を踏んづけていった高橋だが、ガブった和田はグラウンドに引き込むとマウントへ。腕十字を狙った和田だが、スイープした高橋はサイド。だが、スイープして上に戻した和田は肩固め。そこから腕十字にスイッチした和田だが、クラッチした状態で高橋はエスケープ。右腕を気にする高橋だが、プレッシャーをかけながら前に出るとタックル。しかし潰して上になった和田は掌底を振り下ろす。ガブった和田。脱出しようとする高橋だが、ポジションを直しながらフロントネックロックに捉えた和田。ここで高橋はエスケープ。掌底から組み付いた高橋だが、ガブった和田はタックルでテイクダウン。ガードポジションの高橋だが、和田は掌底を入れながらサイドにパスすると一気にチキンウイング・アームロックを極めて勝利。

第6試合は唐澤志陽(M16ムエタイスタイル)vs元貴(SB日本フェザー級2位)のシュートボクシングルール(SBエキスパートルール)。1R、元貴がパンチからのロー。唐澤もパンチで前に出るが、元貴はボディからジャブ。ストレートで飛び込んだ唐澤だが、かわした元貴は右ストレートから飛びヒザ。唐澤もパンチを返して元貴を一旦下がらせるが、元貴が落ち着いてパンチを連打。バックブローからのジャンピングハイは唐澤がかわす。真っ赤なビキニ姿の教祖くっく様がラウンドガール。2R、鋭いローからボディへのパンチを叩き込んだ唐澤は、前に前にで出て行く。ワンツーを返した元貴は唐澤のパンチを冷静にかわすとストレートを叩き込む。さらにテンカオから首相撲。強引に押し倒した唐澤だが、元貴はカウンターのストレートからジャブ。唐澤も左右のパンチで前に出るが、なかなか元貴を捉えることは出来ない。3R、ロープを背にした元貴にストレートで前に出る唐澤だが、元貴はジャブを使いながらうまくロープ際から脱出。カウンターのフック、ボディブロー、首相撲からの振り回しと唐澤を揺さぶっていった元貴だが、粘る唐澤を仕留めることは出来ず。試合終了直前、スーパーマンパンチがヒットしたが、試合は判定へ。30-28、30-27、30-27で元貴が勝利した。

第7試合はロッキー川村(パンクラスイズム横浜)vs松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)。いきなり掌底のラッシュで前に出た川村だが、フラつきながらも飛び付いて引き込んだ松本。川村は上から掌底を振り下ろしていくが、松本は下からの腕十字を極めて秒殺勝利。

セミファイナルは佐藤光留(パンクラスMISSION)vs飯塚優(HEAT-UP)。積極的にローを出していく飯塚だが、光留は落ち着いた様子でストレート掌底からボディへのミドルキック。掌底を出した飯塚に組み付いた光留。一旦離れた光留は蹴り脚をキャッチ。しかし飯塚は飛び付き腕十字へ。クラッチが切れたが、光留はどうにかアキレス腱固めで切り返す。ならばと飯塚も足関節を狙っていくが、立ち上がった光留は上から掌底を振り下ろす。鼻血を出した飯塚も立ち上がって腹固めの体勢から、オモプラッタへ。光留は肩固めで切り返すが、飯塚が立ち上がるとアームロックへ。ならばとカニ挟みクラッチからアキレス腱固めに捉えた飯塚。ここで光留はエスケープ。光留は重たいローを連打してダウンを奪う。かなり苦しそうな飯塚は、足を引きずりながら後退。ローで追い撃ちをかける光留だが、それでも足に絡みついた飯塚。ならばと光留は回転しながら腕十字へ。飯塚はエスケープ。掌底からローを叩き込んだ光留はガブってから引き込むと、フロントネックロック。粘る飯塚は首を抜いて掌底を振り下ろすが、光留は下から腕十字を狙う。だが、飯塚はアキレス腱固めへ。光留もアンクルホールドからアキレス腱固め。飯塚もヒールホールドを仕掛けていくが、ここで光留は体重を活かして逆片エビ固め。これで飯塚はタップアウト。試合後、光留は飯塚の健闘を称えた。

メインイベントは関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)vs阿部諦道(浄土宗西山深草派)。UWFインターナショナルに憧れていたという関根は、ゲーリー・オブライトのUインター時代の入場曲である『サンダーストラック』で入場。開始のゴングとほぼ同時に突進した阿部はジャンピングニーから掌底のラッシュ。これで関根はスタンディングダウン。阿部はなおもローからバックブロー。かわした関根が一気に前に出ると、圧力で思わず転倒する阿部。阿部はバックブロー掌底。しかし関根はタックルでコーナーに押し込む。阿部は思わずエスケープしてしまう。正面から組み付いた関根は急角度のベリートゥベリーで投げると、そのまま引き起こして通常のフロントスープレックス。阿部はダウンするが、どうにかカウント9で立ち上がる。阿部はスーパーマンパンチで飛び込むが、バックに回った関根はジャーマンの体勢。しかし阿部はビクトル投げで切り返すとヒザ十字を狙う。だが、極めさせない関根は必死で重心を下げる阿部を一気にぶっこ抜いてジャーマンで投げ捨てる。阿部はカウント10以内で立ち上がれず、まさしくオブライトばりのジャーマンで投げた関根がKO勝ちでプロレスデビュー戦を飾った。

お互いに座礼したあと、勝利者賞として株式会社TENGAよりプレミアムTENGAのハードタイプが進呈された関根は、「お客さん、今日のハードヒットを楽しんでいただけましたか? UWFルールはボクの青春でした。オブライト、ベイダー……死んじゃいましたけど、まだUWFの灯は消えていません。これさけ激しく闘い、皆さんに喜んでもらえるプロレスはなかなかないと思います。で、ボクが若い頃夢中になった垣原(賢人)さん、高山(善廣)さんの興行がもうすぐあります。カッキーライド、TAKAYAMANIA……皆さん行きますか? 行きますよね? もちろん、次のハードヒット興行も来てくれますよね! ボクも選手として出られるなら出たいですし、出られなかったらまた1ファンに戻って客席から見ようと思っています。それでは今日は本当にありがとうございました!」と、涙を堪えながら挨拶をすると『UWFメインテーマ』が鳴り響いた。

【プロデューサーの大会総括】
ーー大会の総括を。
佐藤光留 はい、みんな頑張りました。けど、ちょっと欲張り過ぎて少し狙いとズレたところと、会場の問題もあったので、ちょっとそこは改善が必要だなと。それがあったからこそ後半戦がよかったかなと。だからすべて繋がっているんだなと相変わらず思いましたね。
ーー関根シュレック戦のプロレスデビュー戦を見て。
佐藤光留 あんなカラダしてて、あんな投げで阿部をKOしてて、次呼ばれなかったら観に来ますって、どれだけ謙虚なんだよって(苦笑)。UWFの選手、みんなイケイケだったじゃないですか。でも現代、憧れていた人って謙虚なんですね。プロレスに対するハードルっていうのを設けてくれている人が多かったので。間違いなく次も選手としてオファーしますので。やらしてくれってヤツがもう二人ぐらい来ているんで。そのうち一人はもう今日、お逝きになりましたから。次、たぶん寝技、グラップリングの大会になると思うんで、そこで我こそはってヤツが一人来ているんで。
ーー今大会はシュートボクシングの試合もありましたが。
佐藤光留 はい、めっちゃよかったですね! またボクのシュートボクシング熱が上がってきました。ボクがやるかどうかは別として、ちょっとこの試合は、今後シュートボクシング協会と話して続けていきたいなと思いますね。
ーーいわゆるUインターにいけるスタンディングバウトみたいな感じで、ハードヒットの中でシュートボクシングの試合が組まれる?
佐藤光留 はい。今回、唐澤選手がぜひシュートボクシングルールでやりたいってことで、せっかくやるんだったら全部公式で。グローブも揃えて。だからボク、昨日取りにいって。選手も日本ランキング2位の元貴選手に出てもらって、クオリティも高かったので。前半戦でちょっとこういうのもありますよっていうんじゃなくて、がっちりやりたいですね。試合たくさんやりたいシュートボクシングの選手もいると思います。
ーー次回大会の目安は?
佐藤光留 秋です。グラップリングって言ってますけど、そこに1試合なぜかシュートボクシングの試合が混じっている可能性もあります。面白いんで。
ーー対戦した飯塚選手は?
佐藤光留 飯塚選手はよかったっすね! ボク、プロレスも含めて初対戦で、初手合わせなんですよ。よかったですね。ただまだ若いから、彼に足らないのは逆に言えばキャリアだけなんですよ。カラダもいいし、蹴りもいいし、心もいいし、もっと言えば顔もいいし(笑)。ああいう人がUを背負ってくれちゃいいのに。ボクみたいなのが積極的に手を挙げるからこんなんになっちゃいますけど(苦笑)。でも本当にリング上ではちゃんと「こんなのに手を挙げられちゃダメだよ」って言いましたから。それは総合に出るとか、格闘技の試合に出るとかっていうんじゃなくて、プロレスで自分のプロレスを貫くってことでいいと思うので。ボクのスタイルはボクのやり方なだけなので。
ーー和田選手は高橋選手に完勝でした。
佐藤光留 高橋さんは前回のタッグマッチから少しトーンダウンしてるかなって感じですね。本人のヤル気はあると思うんですけど。今後のことは少し高橋さんとよく話して決めたいなと思います。素直に和田選手が仕上げてましたね。カラダ見れば分かると思いますけど。
ーー今回TENGAが協賛につきましたが。
佐藤光留 実は違うところでコラボする予定だったんですけど、某教育委員会がついているところだったので、そこでTENGAはないだろうと(苦笑)。関係者各位に怒られまして。「じゃあボクの興行なら何でも出来るんで」って言ったら、特別協賛で出していただきました。別にTENGAがどうこうってわけじゃないですけど、普通に悪いものじゃないじゃないですか。なのにそうやって公に出したら、深く知らない人たちのイメージで排除されるものってあるんですよ。言うたら強さを求めるプロレス、格闘技としてのプロレスって、いまそうかもしれない。勝手にシンパシーを感じたので、わざとバラバラにせず5本セットで渡すように指示しました。喜んでもらったんでよかったです。【試合後のコメント】
ーープロレスデビュー戦を終えての感想は。
関根シュレック秀樹 もう入場するときから泣きそうになっちゃって、涙が出そうになっちゃってですね。UWF、Uインターは自分のハタチ前後の就職するまでの、掛け値なしに青春だったんでね。そのリングに20年以上経って上がれたってことが、もう……あの頃の好きだった選手もたくさん亡くなられて。でもこうしてUWFの灯は消えてなくて……感無量ですね。
ーー対戦した阿部諦道選手はいかがでしたか。
関根シュレック秀樹 掌底とかキック、ヒザがかなり入って、何度もクラッと意識が飛びそうになったんですけど。すごい打撃がシャープで。かといってUWF特有のジャーマン切り返しをやってきたりして(苦笑)。自分がやりたかったぐらいなんですけど(笑)。すごいなと。
ーー主催者の佐藤選手は今後もオファーをすると言ってましたが、やってみたい選手は?
関根シュレック秀樹 そうですね……(ハードヒットに)出られれば、もう。とにかくずっと夢だたUのリングなんで、もう出られればもう全然。誰とかそういうのはないですよね。
ーー最後、和田(良覚)さんに手を挙げてもらったのはどうでしたか。
関根シュレック秀樹 自分の中でもオブライトの試合っていうのが、大学時代に柔道をやっていく上でもずっと目標というか、常にジャーマンとかバックドロップの練習をしていたんで。オブライトの試合ぶり、前へ前でいって組んで、ベリートゥベリー、ジャーマン、ぶっこ抜きっていう圧倒的なパワー、存在感ってものに憧れていたので。しかもその動画を見ると、必ず和田さんが映っているんで、フラッシュバックしてすごい感動しました。
ーー今日の試合では柔術的な部分がほぼなかったが、UWFに憧れていた自分を思いきり出せた?
関根シュレック秀樹 そうっすね。プロレスは自分の夢なので。22歳の頃、UWFインターが活動停止になって潰えた夢、そこからやり直しなんで。柔術は今回はって思いまして。
ーーそこからダイレクトで繋がっている感じ?
関根シュレック秀樹 ええ。
ーーハードヒットのほかにも以前金原さんの大会もありましたけど、ずっとU系の大会があったことについては、柔術家としてMMAファイターとしてどんな目で、どんな気持ちで見ていましたか。
関根シュレック秀樹 上がる術もツテも何もない状態で、ボク、気持ちは1ファンと一緒なんで。プロレスラーというものを神聖なもので、柔術・格闘技をかじったから出られるもんじゃない。プロレスラーは倒れない、そういう強さも必要なんでね。勝てばいいものじゃないっていうのがあるんでね。やっぱり格闘技、柔術やったから出られるリングではないっていう感覚ではいましたね。
ーー勝利者賞としてもらったTENGAをどう使いますか?
関根シュレック秀樹 そうですね(苦笑)。使ったことないので、正直噂にはすごいと聞いているんで。あのー、使ったことないんで(苦笑)、妻に内緒で使ってみたいなと思います。あとたくさんあったので、ジムにTENGAすごい好きな単身赴任しているおっさんがいるので。昨日も掌底ありのUWFルールの練習に付き合ってくれたんで、あげようかなと思っています。

Return Top