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ニコプロpresents佐藤光留自主興行「プロレスはええよ!やっとかめ」

ニコプロpresents佐藤光留自主興行「プロレスはええよ!やっとかめ」

ニコプロpresents佐藤光留自主興行「プロレスはええよ!やっとかめ」
日時:2024年11月24日
開場:12時30分
開始:13時00分
会場:愛知・ダイヤモンドホール
観衆:ヨシ・タツのクソの数(主催者発表)

第1試合 シングルマッチ22分1本勝負
「2」(フリー)
9分46秒 飛蝗脚→片エビ固め
菊田一美(大日本プロレス)
第2試合 プロレスリング柔術ルール エキシビジョンマッチ5分2R(1R:胴着、2R:ノーギ)
青木優也(大日本プロレス)
エキシビジョンのため勝敗なし
田村男児(全日本プロレス)
第3試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
  MUSASHI(全日本プロレス)
橋之介(TTT)
  高橋幸光(飯伏プロレス研究所)
16分2秒 スカイツイスタープレス→片エビ固め
  阿部史典(格闘探偵団)
  伊東優作(ダブプロレス)
マリーハナ(puzzle)
セミファイナル シングルマッチ時間無制限1本勝負
鈴木みのる(パンクラスMISSION)
14分37秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
ウルトラマンロビン(SGP)
メインイベント 6人タッグマッチ60分1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)
  岩崎永遠(BURST)
  優宇(フリー)
20分35秒 ヨシタツ幻想
ヨシ・タツ(フリー)
  村瀬広樹(フリー)
  斎藤拓海(花鳥風月)

まずは大会プロデューサーの佐藤光留が登場。「さっき受付にいたチケット配りのおじさんです。まさかこの大会の前日に関東で4試合して、クルマで斎藤拓海に運転してもらいながら、さあ寝ようかと思って子守歌代わりに長渕をかけたら、結局寝ずに! 名古屋まで来て混乱の中、なぜか皆さんに『席が被ってる』と史上最大の数言われました。何とか大会開催にこぎ着けました。今日はありがとうございます! 実は名古屋という街は自分にとって、非常に思い出深い場所でございまして。というのも1999年、一度パンクラスで入門テストを見てもらったのですが、そのときは全然ダメで。そのあと1回見逃し、そのあとスカウトキャラバンという地方でパンクラスの大会があるときに開場中に入門テストをするというのがありまして。そこで入門試験を受けました。それが名古屋の千種スポーツセンターというところで、メインイベントがKEI山宮vs國奥麒樹真でした。そこでダントツの成績を収めて入門試験を終えたのですが、当時東京道場と横浜道場に分かれていて、東京道場の代表・船木誠勝がひと言『アイツの目が嫌い』と言ったそうで……横浜道場町長の鈴木みのるさんが僕を引き取ったと。思い出の街でございます。本来この大会は、名前は言えないんですけど、女子プロレスラーの米山香織というアホが半年以上前に、11月24日に名古屋のダイヤモンドホールでやる予定だった興行が1コ移動したと。で、『ワタシも出るから一緒にやらない?』と言われて、『よし、やろう!』と決めた大会であります。ところが、夏頃米山香織が前十字靱帯を断裂し欠場に入ってから、ちょっと鬱っぽくなったのか、何を思ったのか今日、アイツ川崎で興行を入れまして。『あれ? 米山にやろうって言われたから俺、取ったんだよなあ』と思って、本人に直撃してみたら『ああ、忘れてた。ごめーん』って言われまして。それが先々週の話です。なのでカードも非常に難航しました。ただ、ワタシは鈴木みのるvsウルトラマンロビン一本で! 無謀な闘いを挑もうと思いましたが、救世主が現れました。さすが名古屋はええよ……ヨシ・タツという元WWEに7年間ですよ! さっきマリー・ハナに紹介したら『知らない』って言われてましたけどね。(WWEに)7年間いた奴がいま岐阜で柔術道場のオーナーをしている。これだけは本当の話なんです! あとは全部ウソです。そして村瀬(広樹)選手。全日本プロレスで非常にチケットを売るという選手が岐阜に住んでいる。この二人を抱き込んでしまえば、意外といけるんじゃないかと思って。その昔からプロレス界には“岐阜出身のプロレスラーは心から信用してはいけない”という言葉があるんです。思い出してください。岐阜出身の選手……破壊王、愛してま〜す、マリー・ハナが知らないのにワールドフェイマスとか言っちゃう奴、格闘技界を見たらミノワマンですよ。誰一人信用出来ないなと思ったのですが、この二人を抱き込めばチケット50枚は堅いと思ったところ、何と今日二人の合計で6枚! ひっくり返りましたね。ビックリして、さすがにこれはと思ってヨシ・タツに電話したら、もう付き合いも10年くらいになるんですけど、初めてちゃんとした言い訳を言われました。『先週、斎藤彰俊引退試合があったから、みんなそっちに行った』と。ぐうの音も出ない言い訳を言われまして。そこで自分の興行のカードを見たら、鈴木みのるvsウルトラマンロビン一本なんですよ! もし僕が名古屋で月1回しかプロレスを観に行かない人間だったら、どっちを見るかなって気持ちになりましたが、とにかくワタシは岐阜出身のレスラーが……いや、岐阜出身の人間が『出身地どこですか?』と言われると、8割方『名古屋です』と言うことに怒りを禁じ得ない! よくよく話を聞くと名古屋の高校に通っていたとか、仕事場が春日井市にあるとか。なのに奴らはまとめて『名古屋です』と言うんです! これはもうメインイベントで岐阜出身のヨシ・タツと村瀬の顔面を思い切りブン殴りまして、どっちがヨシ・タツだか分からないようにするしかない! そういう強い決意でここに立っております。こんなに言ってますが、あまり大きい声じゃ言えないですけど、セミの鈴木みのるさんのほうも迎えが遅いということで結構キレてまして……。もしかしたら今日が円谷公認レスラーの方の人生最後の試合になるかもしれません! ということは後半2試合で二人の人間と一人の宇宙人が命を失うかもしれませんが、そのときはつボイノリオの曲をみんなで歌って誤魔化したいと思います! 何を歌ってやろうか……みんな『金太の大冒険』ばかり言うんですけど、僕は『極付け!お万の方』のほうが好きなんです! それはそれとして、もうたぶん名古屋はやらないだろうなと思ったのですが、意外とチケットが思ったより全然出ているのと、個人的にも名古屋は好きな街なので。この間も北海道で諏訪魔のタニマチに連れられてカラオケに行ったとき、僕は『名古屋はええよ!やっとかめ』2回歌いましたからね! それぐらい名古屋が好きです。意外とクルマでも乗り合いで来たら4時間くらいでこれちゃうので。ちょっと来年も鶴舞公園でオリンピックする気持ちで頑張りたいと思います。今日も一生懸命頑張ります!」と挨拶。

第1試合は「2」(フリー)vs菊田一美(大日本プロレス)。恐らく「2」のことをよく知らない菊田が戸惑っていると、「2」はお構いなしに菊田の頭部に地獄トゥきを何発もお見舞い。あまりに突き過ぎて突き指をしてしまった「2」にサミングを見舞った菊田はスリーパー。落ちたかと思われた「2」をカバーした菊田だが、必死にカウント1でキックアウトしてから2ポーズ。なおも頭部への地獄トゥきを見舞っていく「2」に対し、敢えて「きてみろ!」と挑発して菊田。何発も地獄トゥきを食らい、菊田の頭部に血が滲んでくると、菊田は正調・地獄突きからサッカーボールキック。堪らず場外にエスケープした「2」は、追いかけてきた菊田に対し、ダッシュで逃走。しかし場外カウント2で止まって2ポーズしているところに、怒った菊田がスパナで殴りかかる。「2」をリングに戻し、地獄突きからチョーク攻撃で追い込んでいって菊田はロープに走る。ここで履いていた上履きで殴打して迎撃した「2」は、必殺のアックトゥボンバー。だが、カバーしてもカウント2で反射的に2ポーズしてしまう。頭を抱えながらもう一発アックトゥボンバーを狙った「2」だが、菊田はカウンターのレッグラリアットからダイビング・フットスタンプ。キックアウトして2ポーズをする「2」の背後から、菊田が飛蝗脚を叩き込んで3カウントを奪って勝利。

第2試合は青木優也(大日本プロレス)vs田村男児(全日本プロレス)のプロレスリング柔術ルールによるエキシビジョンマッチ。どちらも白帯の胴着姿で登場し、グータッチをしてから開始。襟を掴んで引き込もうとした青木だが、男児は中腰の姿勢のまま引き込ませない。青木も足を使って男児がパスしようとするのを防御し、一旦立ち上がる。その後も青木は投げようとしたり、引き込もうとしたりするが、男児の防御が堅い。どうにかスイープして上になった青木だが、男児はクロスガード。青木はサイドにパスしようとするが、男児はハーフガード。青木はその状態のままどうにかアームロックを狙うが、回転してスイープした男児が立ち上がる。またも引き込もうとした青木だが、男児が潰してサイドを取る。青木は下からアームロックを狙っていき、男児も悶絶するが、どうにか防御して逆に肩固めを狙う。極められず青木が立ち上がった直後に、うまく覆い被さってサイドを取った青木はアームロック。悲鳴をあげる男児だが、ここで1R終了のゴング。
2Rは胴着を脱いでノーギに。お互いにタックルにいくフェイントを入れてるが、フェイントから一瞬青木が後退したところに、すかさず覆い被さって上になった男児。青木も素早く対応してハーフガードになると、またも下からのアームロックを狙う。スイープして逃れた男児に対し、青木はイマナリロールから足を取ろうとする。だが、潰してガブった男児はフロントネックロック。首を抜いた青木はパスしようとするが、諦めて立ち上がる。男児は片足タックルからテイクダウンするとサイドを取る。青木がスイープするが、男児は足を使ってうまく突き放す。なおも青木はイマナリロールから低空タックルを仕掛けるが、潰した男児はバックに回ってスリーパー。青木もどうにか極めさせず、ガードポジションになった男児。そこから三角絞めを狙った男児だったが、これも極まらず時間切れのゴング。なお、この試合はエキシビジョンのため勝敗はなし。お互いに座礼して健闘を称え合った。

第3試合はMUSASHI(全日本)&橋之介(TTT)&高橋幸光(飯伏プロレス研究所)vs阿部史典(格闘探偵団)&伊東優作(ダブプロレス)&マリーハナ(puzzle)。優作とMUSASHIの先発で試合開始。優作組のセコンドには同じダブプロレスの谷嵜なおきがつく。ロックアップしようとする優作をスカして「盛り上がっていこうぜー!」と観客を煽るMUSASHIだが、何度もやられて怒った優作は背後から急襲。それでもなお「盛り上がっていこうぜー!」とMUSASHIが煽ると、阿部と橋之介がリングイン。スリーパーを狙った阿部だが、ハンマーロックで切り返した橋之介。ならばとヘッドロックで切り返した阿部をロープに振った橋之介だが、阿部はショルダータックルでなぎ倒す。橋之介もアームホイップから側転すると低空ドロップキックを返して高橋にタッチ。阿部もハナにタッチすると、高橋は強烈な蹴りをハナの尻に叩き込む。ハナもアームドラッグから腕十字を狙っていくが、うまく脱出した高橋はサッカーボールキック。タッチを受けた橋之介はスリングショット式アトミコを投下。ハナもカバーしてきた橋之介を丸め込むが、返した橋之介はMUSASHIにタッチ。ハナをコーナーに貼り付けて串刺しドロップキックを叩き込んだMUSASHIは、トゥルトーラに捉える。阿部と優作の激を受けてどうにかロープに逃れたハナは、ロープに振られるのを拒むとエルボー。さらにバックドロップを返して阿部にタッチ。低空ドロップキックからクルクルソバット、サッカーボールキック、張り手と一気に畳みかけた阿部。MUSASHIもカウンターの低空ドロップキックを返すと、四つん這いの阿部の背中にフットスタンプを落としてからドロップキック。さらに高橋が二段階ジャンピングソバットを叩き込むと、強烈なミドルキック。悶絶しながらも「来いよ」と挑発する阿部に高橋はミドルキックからバックスピンキック。阿部も蹴りをかわしてのエルボーを返すと、尻を蹴り上げて優作にタッチ。串刺しフロントキック、フェースクラッシャーからヤクザキックを叩き込んだ優作も、高橋の尻を蹴り上げるが、高橋もブレーンバスターから尻を蹴り返す。エルボーの打ち合いから高橋はミドルキック。しかし優作もかんぬきからヘッドバットを叩き込むとロープに走る。パワースラムで切り返した高橋が橋之介にタッチすると、飛び込んできたハナがダブルハンマーを連打。さらに三角絞めに捉えると、カットに入ってきた高橋を優作が、MUSASHIを阿部がそれぞれお卍固めで捕獲。橋之介は自力でロープに逃れたが、ハナはバックを取る。しかしロープに突き飛ばした橋之介は打点の高いドロップキック。串刺しニー、トラースキックと畳みかけた橋之介だが、ハナもエルボーで応戦。自らの頬を張って気合いを入れたハナは、カウンターのグーパンチからローリングラリアット。高橋がカットに入るが、優作が捕まえてアトミックドロップ。さらに煩悩兄弟でダブルのアトミックドロップを狙ったが、背後に逃れた高橋は阿部の尻を蹴り上げると、優作の迎撃ヒップバットをかわした上で尻を蹴り飛ばす。煩悩兄弟が場外に出たところにMUSASHIがトペコンヒーロ。リング上では橋之介がハナにファルコンアローからスカイツイスタープレスを投下して3カウントを奪った。

セミファイナルは鈴木みのる(パンクラスMISSION)vsウルトラマンロビン(SGP)。特別リングアナはクレイジージェイ、特別レフェリーは和田京平。ゴング前からロビンに詰め寄って威嚇する鈴木は、開始のゴングが鳴った途端、蹴りのフェイントやロビンのロックアップをかわしてニヤリ。ローキック1発で明らかに効いている様子のロビンの腕を取った鈴木は、一気に腕固めに捉えていく。早くもロビンコールが起こると、「攻めてるの俺じゃねえか!」と思わず立ち上がった鈴木。そんな鈴木にチョップやエルボーを叩き込んでいくロビンだが、鈴木は余裕の笑みを浮かべながらすべて受け止める。その上でロビンの胸板に逆水平チョップ。ダウンするロビンに京平レフェリーが「しっかりせい!」と激を飛ばすと、ロビンは必死にエルボーを打っていくが、すでに心が折れかかっている様子。胸ぐらをつかまれると俯いてしまうロビンに「嫌がるんじゃねえよ!」と容赦なく逆水平チョップを叩き込んでいった鈴木。するとロビンはダウンせずに踏ん張り、鈴木を睨み付ける。そこからロビンのエルボーに鈴木が逆水平チョップで応戦するが、ついにロビンがダウン。鈴木はレッグロックでロビンの足を折らんばかりにねじ曲げる。すると立ち上がった鈴木はロビンを見下ろしながら「オマエ、そんなんで地球の平和は守れるのか? 地球どころか名古屋の平和も守れねえじゃねぇか!」と激を飛ばす。なかなか立ち上がれないロビンの顔面を足蹴にした鈴木は、無理矢理起こしてニーリフト。そこからロープに走ると、ロビンはカウンターのダブルチョップ。ダウンした鈴木だが、ニヤリと笑って舌を出すとエプロンに移動。ロビンはここぞとばかりにロープ越しにエルボーを打っていくが、これは“誘い”だった鈴木はその腕を取ってぶら下がり式三角絞め。さらにロビンを場外に引きずり出すと客席に投げつける。さらに観客のロビンコールを煽ってからイス攻撃。ロビンをリングに戻した鈴木は、エプロンに上半身を出した状態で、自らは再び場外に出てエルボーを落とす。セコンドの阿部や会場の隅で観戦していた谷嵜やアブドーラ・小林もロビンに激を飛ばす中、鈴木はロビンをイスに座らせると顔面にフロントキック。意を決してロビンがエルボーで鈴木に向かっていくと、鈴木は痛がりながらステージ上へ。背後からロビンが追いかけていってエルボーを打っていくが、鈴木は何食わぬ表情のままリングサイドを一周。笑顔でロビンのエルボーを受け止めた上で、逆水平チョップ、エルボー、スリーパー、さらに場外にゴッチ式パイルドライバーの体勢に。ロビンが必死に抵抗して体勢が崩れると、鈴木は先にリングに戻って「早く!」とロビンを急かす。大ロビンコールの中、どうにかリングに戻ったロビンだが、足をすくって倒した鈴木は逆片エビ固め。ロープに逃れたロビンだが、鈴木が殴ろうと身構えたところで思わず顔を背けてしまう。そんなロビンを見て、笑顔で頭を叩いて挑発した鈴木は「逃げてんのか、コノヤロウ!」と威嚇。ロビンは高笑いする鈴木にそれでもなおエルボーを向かっていくが、鈴木はロープに走る。ロビンはカウンターでのウルトラダイナマイトを試みるが、意に反して身体が逃げ腰になってしまったため、鈴木をダウンさせることに成功したがロビンも一緒にダウン。ロビンの攻撃でダウンしたのが信じられない様子の鈴木は「そんなわけねえだろ!」とロビンをロープに振るが、ロビンはストップ。タイミングを外してからラリアットを叩き込んで鈴木をダウンさせたロビンは、コーナーに登ってウルトラデスティニー。ダイブした瞬間に足を滑らせ、頭から鈴木に突っ込む格好となったが、逆に威力は増したか。ここはチャンスとロビンは立ち上がってきた鈴木にウルトラダイナマイトを連打。倒れないどころが、逆にロビンを吹っ飛ばしてみせた鈴木は張り手。崩れ落ちたロビンにストンピングを見舞っていき、京平レフェリーも「止めるぞ!」とレフェリーストップを示唆する。しかし、それでも立ち上がったロビンはエルボー。受け止めた上でグイグイと前に出てくる鈴木に、ロビンは張り手。これで鈴木の表情が変わり、ロビンをロープに振って“仕留めよう”とするが、ロビンは起死回生のカウンタークロスボディ。カウント2で返した鈴木。すかさずロープに走ったロビンだが、時間差で追走した鈴木はロビンをスリーパーで捕獲すると、十字架を切ってからのゴッチ式パイルドライバーで叩き付けて3カウント。
勝った鈴木はスペシウム光線ポーズ。大の字に倒れたロビンの横で勝ち誇った鈴木は、エムロイのパネルでロビンを殴打して引き上げていった。まるで最強怪獣ゼットンに敗れた初代ウルトラマンのように一敗地に塗れたロビンだが、阿部の肩を借りてどうにか立ち上がると、名古屋のファンから大きな拍手。京平レフェリーもその腕を掲げて名古屋の英雄を称えた。

メインイベントは佐藤光留(パンクラスMISSION)&岩崎永遠(BURST)&優宇(フリー)vsヨシ・タツ(フリー)&村瀬広樹(フリー)&斎藤拓海(花鳥風月)。光留とヨシ・タツで試合開始。ヨシ・タツと組み合った光留は「ジジイのニオイがする」。ヨシ・タツは「香水だ! ウルトラマリンだよ!」と抗議し、岩崎と村瀬がリングイン。ショルダータックルでのぶつかり合いは、岩崎が打ち勝ってみせる。続いて優宇と拓海がリングイン。いきなり旋回式サイドバスターからセントーンを落とした優宇。拓海が場外にエスケープすると、光留と岩崎がヨシ・タツと村瀬も連れてきて、優宇がみたらしだんごでまとめて押し潰す。そこから両軍入り乱れての場外戦に。拓海をリングに戻した優宇は逆水平チョップから踏みつける。タッチを受けた光留だが、拓海は強烈なチョップで反撃。敢えて受けて立った光留だが、ソバットから「全然痛くありません!」と強がってのサッカーボールキック。岩崎がタッチを受けると、光留組は3人がかりで拓海を踏みつける。ヨシ・タツと村瀬が反則だと抗議するが、光留は「チケットを売ってねえ奴がうるせえ!」と一喝。岩崎のボディスラムから優宇がジャンピング・ボディプレス。さらに逆片エビ固めで追い込むと、光留がロープを引っ張ってエスケープを妨害。さらに拓海を場外に引きずり出して痛めつける。リングに戻された拓海はエルボーで岩崎に向かって行くが、エルボー一発でダウンさせた岩崎は串刺し攻撃を狙う。だが、蹴りで迎撃した拓海はミサイルキックを返して村瀬にタッチ。ラリアット無双で岩崎と光留を吹っ飛ばした村瀬だが、岩崎もラリアットを狙う。これをかわした村瀬はバックドロップからラリアット。相打ちに持ち込んだ岩崎は、カウンターでのブン殴りラリアットで村瀬をなぎ倒して優宇にタッチ。セントーンを落とした優宇だが、村瀬も逆水平チョップ。優宇も逆水平チョップで応戦するが、村瀬はチョップの連打からロープに振る。カウンターのクロスボディでなぎ倒した優宇はブレーンバスターを狙ったが、これは村瀬が逆に投げていく。タッチを受けたヨシ・タツはビッグブーツ。優宇も逆水平チョップを返すと、ヨシ・タツはエルボーで対抗。しかし優宇はジョン・ユーでヨシ・タツをコーナーまで吹っ飛ばすと、キャノンボールからのベアベアーズを投下。カウント2で返したヨシ・タツは、ラストライドを狙った優宇をリバースで切り返す。ここで優宇がどうにかタッチ。光留が一気呵成にヨシ・タツを攻め込み、腕十字に捉える。ここで拓海がコーナーに上ろうとしたが、察知した光留は技を解いて拓海にジャンピングハイ。岩崎と優宇も入ってきてヨシ・タツにトレイン攻撃。さらに岩崎のファルコンアローから優宇がセントーン、光留がPKと畳みかける。光留はバックドロップから腕十字に捉えるが、拓海がダイビング・ボディプレスでカット。そこに村瀬も入ってきて、今度はヨシ・タツ組がトレイン攻撃。さらに村瀬のドロップキック、拓海のレインメーカー式チョップ、そしてヨシ・タツが駆け上がり式スイングDDT。カットに入った岩崎と優宇を、村瀬と拓海が場外に連れ出すと、ヨシ・タツは光留に豪快なブレーンバスター。反撃しようとした光留だが、ヨシ・タツはヨシタツ幻想(ファンタジー)で捕獲。中指を立てて抵抗した光留だが、仲間がカットに入れないため無念のギブアップ。

試合後、マイクを持ったヨシ・タツが「佐藤光留、全日本以来だな! 今日はやっていて楽しかった。ありがとう。試合前、ごちゃごちゃ言ってたけど、俺から言わせたら岐阜も名古屋も日本も世界も全部一緒なんだよ。全部つながっているんだよ! ちなみに今日組まれている試合が最後なんだよ。これ以降、試合が組まれてないんだよ。もしかしたら今日引退試合かもしれないぞ(場内拍手)。次はチケットもっと売るから、名古屋でやるときは呼んでくれよ!」と言い放つ。それを聞いた光留は「それはよ、言い訳ばかりLINEで送ってきて、チケットも売らずメインで勝ったら、そりゃ楽しいだろうよ! でもヨシ・タツ! そのムチャクチャさ、俺、やっぱり嫌いになれないわ。ただこれだけは言わせてもらうけど、次の予定なんか立ってねえし、仮に名古屋でやるにしてもオマエを呼ぶか呼ばないか何か、どっちかと言うと呼ばない側だからな! 全日本時代、散々名古屋で地元だ何だって言っておいて、全日本プロレスの看板なくしたら、テメーには名古屋市民からのブーイングしかないんだ、コノヤロウ! 岐阜へ帰れって! ただ、この佐藤光留12ヶ月連続興行、いよいよ11月、これがキチッと佐藤光留を獲って締める辺り、さすが“シン・名古屋の英雄”ヨシ・タツじゃないか! オマエはどこの公認ももらえないけど、そんなことはたぶんオマエにとってはどうでもいいんだろ。何十万人もフォロワーがいるのに、リツイートが2しかない! ただな、このまま負けてオマエにありがとうなんか言うのは悔しいから、ここで約束しておいてやるよ。来年! 佐藤光留デビュー25周年のひとつの大会、名古屋でやろう(場内拍手)。そのときは永遠、来てくれる?(岩崎「よろしくお願いします!」)優宇選手、次は米山香織と来てくれる?(優宇「お願いします!」)拓海君、キミはボディビルダーのお父さん連れて必ずリング上で長渕を歌うんだ。来年出てくれるよね?(斎藤「もちろんです。お願いします!」)じゃあ、あとの二人はLINEをするとして!(ヨシ・タツ「(村瀬に)オマエもっと売れよ!」)二人で6枚がギャーギャー言ってんじゃないよ! 売るな?(ヨシ・タツ「売る」)売るって言ったな! “#ヨシタツはチケット売る”だろ! 村瀬は?(村瀬「任せろ!」)“#村瀬は任せろ”だ! 2025年、必ず名古屋でもう一度興行やります! このメンツはとりあえず呼びます。今日出た何人かは厳しい生存競争を生き残ってください! 今日はご来場、誠にありがとうございました! また来年会いましょう!」と言って名古屋大会を締めた。

【プロデューサーの大会総括】
ーーでは大会総括を。
光留 ヨシ・タツがクソでしたね。ハイ。以上です。
ーー佐藤光留興行としては初の名古屋大会……
光留 いや、JEEEP。
ーーあ、(2022年10月16日の)JEEEPがありましたね。
光留 ハイ。それを踏まえてヨシ・タツがクソでしたね。あんな偉そうなこと言ってて、チケット売ってないのに、チケットの取り置き忘れがあったんです! なので(苦笑)クソですよ、アイツ! とにかく名古屋のことは好きです。岐阜も見直しました。ただヨシ・タツは本当に今後関わりたくないなっていう気持ちがあります。
ーーその中、鈴木みのるvsウルトラマンロビンという世紀の一戦が行われました。
光留 久しぶりに業界視聴率が高い試合を組めたのが嬉しかったのと……でも何かちょっといっぱい完成されたプロレスがいいとされるじゃないですか。でも僕にはロビンさんの地球の、名古屋の平和を守るために心が折れたあともウルトラダイナマイトで立ち向かっていって、鈴木みのるっていう怪獣を倒す……そこにちょっとグッと来て、そのあとをヨシ・タツがやったら、やっぱりアイツはクソだなって思いましたね!
ーー来年25周年記念興行のひとつを名古屋でやると言って、ヨシ・タツ選手もチケットをもっと売ると言ってましたが。
光留 マジで20枚売ったら(試合を)組みます! でも売らなかったら組まないです。
ーーコメントを通してヨシ・タツ選手に?
光留 あとで本人にも誓約書を送ります。
ーーいよいよ12ヶ月連続興行も残り1興行。
光留 今回が一番赤字のピンチでしたけど、切り抜けました! なので、ここから何も問題がなければ12月は黒字で終われる感じです。耐え抜きました! ヨシ・タツはクソです。
ーー夜中の2時に飯伏幸太戦と。
光留 あのキラーアイデアはまだまだ出てくるものだと思いましたね。誰も思いつかなかったじゃないですか。でも出してやりましたよ。やります!
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