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ニコプロpresentsハードヒット「PRO WRESTLING JIU-JITSU」

ニコプロpresentsハードヒット「PRO WRESTLING JIU-JITSU」

ニコプロpresentsハードヒット「PRO WRESTLING JIU-JITSU」
日時:2024年1月25日(木)
開場:18時30分
開始:19時00分
会場:東京・王子ベースメントモンスター
観衆:北区の総人口の20分の1(主催者発表)

第1試合 デッドリフ太郎presents プロレスリング柔術ルール 10分1本勝負(道着あり)
セレジェイラ(MAGIC BOX)
2分58秒 一本勝ち ※ストレートアームバー
田馬場貴裕(IMPACT)
第2試合 合同会社RYSKパートナーズpresents プロレスリング柔術ルール 10分1本勝負(道着あり)
小林ゆたか(夕月堂本舗)
10分00秒 時間切れ引き分け
KURO-OBI(Tri-Force柔術アカデミー)
第3試合 新太平洋運輸株式会社presents プロレスリング柔術ルール 10分1本勝負(ノーギ)
エンデル・カラ(スウェーデン)
5分47秒 一本勝ち ※フロントチョーク
井上凌(全日本プロレス)
第4試合 合同会社RYSKパートナーズpresents プロレスリング柔術ルールエキシビションマッチ10分(道着あり)
松本崇寿(Physical Design Works)
10分00秒 エキシビションマッチのため勝敗なし
優宇(プロレスリングEVE)
セミファイナル デッドリフ太郎presents プロレスリング柔術ルール 10分1本勝負(道着あり)
川村亮(パンクラスイズム横浜)
7分57秒 一本勝ち ※キムラロック
八須拳太郎(P.P.P.TOKYO)
メインイベント 新太平洋運輸株式会社presents プロレスリング柔術特別ルール 5分2R(1R道着、2Rノーギ)
佐藤光留(パンクラスMISSION)
2R終了 時間切れ引き分け
田村男児(全日本プロレス)

リングの代わりに5メートル四方のマットが敷かれ、最前列の観客はマットの目の前という、より一層“地下格闘場”の雰囲気に包まれたベースメントモンスター。この日がリングアナデビューの井上直美リングアナの呼び込みで、大会プロデューサーの佐藤光留が登場。
「昨年家の近所に柔術のジムが出来まして、面白そうだからと入会しましたら、見学の時点で『もしかして佐藤光留さんですか?』と聞かれ……『シュレックの知り合いです』と言われ……。ガンプロに出たら最前列を買ったら大家健と今成(夢人)さんと一緒に入場出来る権利っていうのがあったんですけど、どう見ても柔術道場の会員の女性の人が一緒に入場してきまして。一切そういうのを言ってくれない人だったんですけど、妙に柔術と距離が近くなってきまして。いまプロレスだけでなく、生涯スポーツとして柔術が発展してきてまして、これはもうプロレスリング柔術としていじって遊ぶしかない! 本当に最初はその気持ちでやったのですが、今年は個人的なアレですが、12カ月連続で興行をやろうと思って。その1大会目でこの大会を……まあまあマニアックな大会なので、ちょっと小規模でいいから頑張ろうと思ってやったんですが、先ほど川村が飛び込んできまして。『当日券が足りません』と。あの……困るんですよ。ビックリするじゃない! 来るなら来るって言ってよ。いろいろとちょっと思ったよりも人が来て、注目して見てもらえるというのはありがたいです。呼んでもいないのに、今日はサムライ(TV)が来ています。絶対に使うところなんかない試合を! それは半分本気の冗談なんですけど、いま見て分かるように皆さんと非常に近い目線でいまご挨拶をさせていただいています。普段はリングの上で闘っております。もちろん、路上プロレスとかいろいろあるんですけど、ひとつの競技としてこのマットだけを敷いた場所で、お客さんの前で、自分のルールの中で、自分の技術を見せる大会を企画して……自分が企画したんですけど、いま自分がすごく緊張しています。ただ、この緊張感がないプロレスはまあまあ増えてきまして(中略)試合ひとつそのものに緊張感というものがあるものがあってもいいんじゃないかと思いました。もちろん、いつも言ってるんですけど、手を叩いて、盛り上がって、良かった良かったで帰れるプロレスも、それは楽しいと思います。でもプロレスは何でもありだ、奥が深いんだって言うんだったら、これもまた技術を競い合うプロレスだと、胸を張って僕は言いたいと思っています。今日は選手全員に『プロレスだと思わなくていい。プロレスリング柔術だ』と言ってあります。エンデル・カラにどれだけ伝わっているかは分からないですけど、それでも彼はただならぬ緊張感を感じてウォーミングアップをしていました。面白い攻撃、派手な技もあるかもしれませんけど、そのポジションひとつ、技ひとつを巡る攻防を目の前なんで楽しんでいただければと思います!」と挨拶。
プロレスリング柔術のルールは①柔術着を着た試合と道着を着ないノーギの試合がある。道着を着た試合では相手の道着も自分の道着もつかんでOK。②反則は頭髪を掴む行為、目潰し、粘膜の中に指を入れる行為。投げ技(スープレックス、バスター、スパイク)は禁止だが、柔道の腰投げなど背中から落とすのは許容範囲。③柔術特有の足関節の制限はなし。ヒールホールドも立ち関節もOK。④場外に出た際はレフェリーの判断で一旦試合をストップし、マット中央からスタンドで再開。⑤判定、ポイント、エスケープはなし。勝敗は一本勝ちのみで、時間切れの場合は引き分け。

第1試合はセレジェイラ(MAGIC BOX)vs田馬場貴裕(IMPACT)。セレジェイラは本来柔術青帯だが、普段からコスチュームにしているピンクの帯。田馬場は紫帯。セレジェイラの奥襟を掴んで圧をかけていく田馬場は、一気に引き込んでグラウンドで上になる。ハーフガードのセレジェイラはどうにかカメになるが、田馬場が押し潰していく。場外に出たためスタンドで再開。ガブった田馬場はそのままフロントネックロック。さらに首投げでグラウンドに持ち込むと、カメになったセレジェイラを転がして上になる。ハーフガードのセレジェイラだが、田馬場は一気にストレートアームバーを極めていき一本勝ち。

第2試合は小林ゆたか(夕月堂本舗)vsKURO-OBI(Tri-Force柔術アカデミー)。小林は白帯、KURO-OBIは文字通り黒帯。小林の襟を掴んで引き込んでクロスガードになったKURO-OBIは、小林の道着を首に巻き付けて絞めていく。どうにか脱出した小林だが、KURO-OBIは猪木−アリ状態から小林の道着を両手で掴み、両足を使って小林を下からコントロールしていく。KURO-OBIの動きに回転体でついていき、一旦離れた小林だが、再び引き込んだKURO-OBIは下から潜っていき、道着を掴みながら小林をテイクダウンさせようとする。しかし逆に後方回転して自分が上になった小林は腕十字を狙う。簡単に極めさせないKURO-OBIは立ち上がって脱出。片足タックルでテイクダウンを奪った小林だが、KURO-OBIが下からコントロールしてパスガード。5分が経過し、KURO-OBIはヒザ十字を狙うが、回転した小林が逆にアキレス腱固めを仕掛ける。KURO-OBIはヒールホールドを狙ったが、小林は極められる前に立ち上がって離れる。下から転がって足関節を取りにいったKURO-OBIはアキレス腱固め。小林もアキレス腱固めで対抗すると、KURO-OBIは再びヒールホールドを狙う。アンクルホールドにスイッチしたKURO-OBIだが、小林が回転して場外に。スタンドで再開になると、小林が胴タックルからテイクダウン。ヒザ十字を仕掛けていった小林だが、極められるサイドへのパスを狙う。ハーフガードで防御したKURO-OBIだが、小林はバックに回っていく。回転体のように両者が回りながら上下が目まぐるしく入れ替わる。小林はスリーパーを狙うが、うまく防御したKURO-OBIはアキレス腱固めを狙う。小林も極めさせず積極的に腕十字を狙っていったが、クラッチを切る前に時間切れ。KURO-OBIの土俵に、自分が持っている総合やUのグラウンドテクニックで果敢に挑んでいった小林の健闘が光った。

第3試合はエンデル・カラ(スウェーデン)vs井上凌(全日本プロレス)のノーギマッチ。BJW認定ジュニアヘビー級のベルトをアピールしながら入場したカラ。フェイントからタックルを仕掛けていった井上だが、切って上になったからはマウントを取る。横に回転して脱出しようとした井上だが、井上が回転するよりも速くボディシザース状態で回転してまったく離れないカラ。ガブっていったカラだが、井上はテイクダウン。ニーオンザベリーからパスを狙う井上に対し、思わず「ツカレタ」とつぶやきながらも脱出してみせたカラ。素早く組み付いたカラはバックに回ってスリーパーを狙う。うまく防御する井上だが、マウントを取ったカラは逃れようとする井上のバックを取る。井上も速い動きでカラのサイドを取るが、うまく立ち上がったカラ。片足タックルでテイクダウンを奪ったカラに対し、クロスガードの井上。5分が経過し、サイドにパスしたカラだが、井上は立ち上がってタックルを狙う。しかしガブって止めたカラはそのまま胴絞めフロントチョークで捕獲。井上はここでタップしてカラが見事な一本勝ちを収めた。

第4試合は松本崇寿(Physical Design Works)vs優宇(プロレスリングEVE)のプロレスリング柔術ルールによるエキシビションマッチ。松本は茶帯、優宇は黒帯だが柔術ではなく柔道の黒帯。柔術経験はほとんどないという優宇は、いきなり払い腰で投げると袈裟固め。さらに横四方になるが、松本も優宇の襟を掴むと両足をうまく使って巴投げのような体勢で優宇の身体を浮かせてから腕十字に入る。優宇もカメになって防御すると、松本は背後に回っていく。そこから再び腕十字を狙うが、優宇も必死にクラッチ。サイドにパスした優宇はキムラロックを狙うが、松本は前転して防御。ガブっていった優宇は後方回転してマウントを取る。ストレートアームバーを狙った優宇だが、松本の防御が堅いと腕十字にスイッチ。やや焦った表情の松本だが、どうにかパスして逃れると逆にキムラロックを狙うが、優宇の防御も堅い。ならばと回転しながらバックを取った松本だが、優宇も掴みながら立ち上がると小外刈り。送り襟絞めを狙った優宇だが、松本は回転して脱出。スタンドで再開になると、組んでいった優宇は松本のバランスをうまく崩していくと、大外刈りで投げていく。マット一枚の場でモロに投げられた松本は袈裟固めに固められたところでタップ。さらにうめき声をあげ、タイムを要求したほどのダメージ。すぐに再開されるとグラウンドに引き込んでいった松本は三角絞めの体勢に。さらにオモプラッタから再び三角で捕獲すると腕十字にスイッチ。流れるような攻撃で優宇も堪らずタップ。しかしエキシのため試合続行。下から潜って足を取ろうとした松本だが、押し潰すように上になった優宇はキムラロックを狙う。極めさせなかった松本はパスして上になると、ニーオンザベリーからサイドにパス。うつ伏せでカメになった優宇をどうにか転がそうとするが、優宇も防御。逆にサイドを取った優宇はギロチンチョークからストレートアームバーを狙う。松本も苦しそうな表情だが、ここで時間切れ。エキシビションマッチのため勝敗はつかないが、柔術vs柔道の異種格闘技戦のような雰囲気だった。

セミファイナルは川村亮(パンクラスイズム横浜)vs八須拳太郎(P.P.P.TOKYO)。BreakingDownで“胸毛ニキ”として人気者になった八須だが、これがハードヒット初参戦。しっかりと胸毛をアピールしながら入場した八須は青帯。対する川村は白帯。片足タックルを仕掛けていく八須だが、川村もテイクダウンは許さない。ならばと組み付いてバックに回った八須だが、川村はうまく立ち上がって脱出。今度は引き込んでいった八須だが、川村はガブっていく。立ち上がろうとする八須だが、足を刈って倒した川村。どうにか立ち上がった八須は一旦離れてから、川村のタックルを切ってサイドに回ろうとする。しかし下から腕十字を狙っていく川村。これを逃れた八須だが、川村もクロスガードで八須に攻めさせない。ニーオンザベリーからパスを狙う八須だが、川村は下になった状態でパスを許さない。八須が下から潜って足関節を取ろうとしても、瞬時に押し潰して防御。逆にアキレス腱固めを仕掛ける。ヒールホールドにスイッチした川村だが、これは完全に極められる前に八須も脱出。残り3分でガブった状態から引き込んだ川村。サイドから逆にガブってフロントネックロックを狙った八須だが、首を抜いてサイドを取った川村はカメになる八須のバックに回る。そこから一気にキムラロックを極めていき、何と八須からタップを奪って一本勝ち。元々ストライカーでハードヒットでもほとんどグラウンドをやっていない川村だが、青帯の八須を相手にしてなかなかのグラウンドテクニックを見せた上に、関節技で一本勝ちを収めた。悔しいハードヒットデビュー戦となった八須は、マイクを持つと「川村さんと試合させていただいて、負けてしまったけど本当にありがとうございました! でも川村さん、俺、今日胸毛出せてないんですよ! またルールは何でもいいんで、胸毛を出した状態でこの俺とまた試合お願いします!」と、“胸毛ニキ”なのに胸毛を出せていないのは本領発揮出来ていないということで、川村に再戦をアピール。これを受けて「確かに。次、会ったときに胸毛全開で!」と笑顔で再戦を約束した。

メインイベントは佐藤光留(パンクラスMISSION)vs田村男児(全日本プロレス)。5分2R(1R道着、2Rノーギ)のプロレスリング柔術特別ルール。真っ白の胴着に白帯を巻いた男児が世界ジュニアのベルトをアピールしながら入場すれば、同じく真っ白の道着に紫帯を巻いた光留はインディペンデント世界ジュニアとUN世界タッグのベルトを持って入場。
猪木−アリ状態で下になった光留は両足を使って男児のバランスを崩そうとするが、男児もテイクダウンは許さない。一旦離れて片足タックルで逆にテイクダウンした男児。光留も下から腕十字を仕掛けようとするが、男児がそれを許さない。場外に出たためスタンドで再開になると、バックに回った男児がカメになった光留を転がして腕十字を狙う。男児の襟を掴んで防御する光留だが、男児はボディシザースから転がしてマウントを取る。下から組み付く光留を振り払った男児は、素早い動きで光留の背後に再び回り込み、腕十字を仕掛けていく。下になった男児が三角絞めにスイッチしたところで1R終了。
両者道着を脱いでラッシュガード姿になった2R。片足タックルを狙った男児だが、光留もフロントネックロック。どうにか首を縫いY田男児は、猪木−アリ状態からパスを狙うが、下になった光留も防御していく。男児の素早い動きに対し、カメになった光留だが、ガブってから横回転して上になった男児。ハーフガードの光留に対し、一旦離れた男児は猪木−アリ状態から、回転体のような動きで光留のバックマウントを取る。胴絞めスリーパーを仕掛ける男児だが、身体をひねって上になった光留。クロスガードの男児は、下からアームロックを狙う。だが、極めさせない光留は得意のアキレス腱固めへ。上体を起こして上から押し潰していった男児は足を抜くと、バックを取って横回転。しかし光留も腕を取ってアームロックで切り返そうとする。男児が防御すると、光留はアンクルホールドにスイッチするが、男児はこれも極めさせない。ならばとヒザ十字からアンクルホールドを狙った光留だが、男児が苦痛で顔を歪めながらも上になって防御。サイドから一気に反対側にパスして肩固めを狙った男児だが、光留がアンクルホールドで切り返したところで時間切れ。両者しばらく大の字に倒れて動けないほど。普段のプロレスはもちろん、ハードヒットとも違う緊張感と疲労感を感じさせたプロレスリング柔術。マイクを持った光留が「ハァハァハァ……大仁田厚みたいになってるな。本日は第1回プロレスリング柔術、ご来場ありがとうございました。我々Evolutionの二人でやっていて、たぶんほかの男児ちゃんと同期の選手には言わないことをずっと言っているんですけど……プロレスを格闘技って自分がどう思うかも大事ですけど、その自分がどう思うのかを見て、お客さんが楽しいもんだって常々言っているんです。こんなのほかの若いコに言ったらすぐ老害って言われるんですけど、男児ちゃんは『老害ですね』って…あ、違うわ! 『そうですね』って言ってずっと聞いてくれました。でも今日は申し訳ない……楽しかったです!  面白いんで、(PJJは)もう1回はやろうかな。そのときはタックパートナーとして出てよ。諏訪魔みたいになっちゃダメだよ。これ面白かったでしょ、柔術!(観客拍手)っていうことはさ、みんなもやりたいよね? これでやるぞーって言ってくれたら、我々も柔術協会から何か来るかもしれないから(苦笑)。商業的な話はさておき、ある意味この興行の立役者、主役だよね。田村男児選手に締めてもらいましょう!」とムチャぶり。
照れ笑いを浮かべながらマイクを受け取った男児は「光留さん、僕こういうの苦手だって知ってるでしょ(苦笑)。でもこうやって参戦させてもらって、光留さんとプロレスリング柔術出来て、とても楽しいです」と言うと、光留が「言わせといてなんだけど照れるよね」。それを聞いた男児は「僕も照れるんで(苦笑)。次はタッグパートナーとして一緒にやりましょう! 楽しみにしててください。いま全日本プロレスはいろいろと混乱しています(観客爆笑)。いま何か闘魂とか何か言ってるけど、こっちはじゃあ柔術スタイルで! これからもよろしくお願いします。あと2月21日JEEEPもよろしくお願いします! お客さんも来てくれてありがとうございます。またお越しください。ありがとうございました!」と締めてみせると、光留も頼もしくなった男児の腕を掲げて称えた。

【プロデューサーの大会総括】
ーーでは大会総括を。
光留 もうあの……二度とやらないです(苦笑)。いや、やってもいいんですけど、選手としてこれをやるのは、本当に……失神しかけるくらい疲れますよね。興行を今年12回やるって言い切ったんで、最初は実験的なのをやろうと思ったら、ありがたいことに自分のやってきたことと、出てる選手の熱意ですよね。「実験にはさせないぞ」っていうお客さんの強い圧が、さらに緊張感を高めてよかったんじゃないかと思いますね。
ーーいつものハードヒットともまた違う緊張感があった気がします。
光留 だっていっつも思うんですけど、リングの上ってある種、自分の家なんです。それをお客さんに見てもらっているから何か特別な感じがしないんですけど、今日はお客さんの家でやっているような感じだったんで。だってもう目の前にお客さんがいたんで。リングでもそうなんですけど、何かやっぱり違って。だからホント、全裸でいるみたいで久々に気持ちよかったですね。
ーーフタを開けてみるまでお客さんもどんな試合が見られるか分からなかったと思うんですけど。
光留 もちろん自分もです! はい。
ーーいざフタを開けたら面白かったし、一本勝ちのみっていうルールも分かりやすかったですね。
光留 ポイントはすごい大事なんですよ、柔術で。反則とかルールの縛りももちろんあるんですけど、まずやっぱりプロレスリングって一本取りにいくものなので。ジャンルとして。柔術もそうなんですけど、競い合った結果ポイントがあってっていうなら分かるんですけど、ポイントありきでやったらポイントの取り合いになるときがあるんですよ。もちろん、それはそれで面白い攻防なんですけど、プロレスリングって謳って、プロレスラーを呼んでくるんだったら、こっちのルールかなって思ったんで。10分とかあっという間でしたね。どの試合見ても。
ーー試合後に「もう1回やろうかな」と言ってましたが、大会のパッケージとして成功だったんじゃないかと。
光留 そうですね。でも王子でしかやりたくないですね。今回、本当に言い方悪いんですけど、小さい興行だったんです。だからそこまで自分でも後押ししなかったんですけど。このあとも沢山あるんで。でもホント“見たい奴だけ見たい”じゃないけど、思い切りやってみたらどうなるんだろうってくらい「見たい奴だけ見に来い」って言ったら結構いて。ちょっと大きめな大会に匹敵するくらいになったんで、ちょっと困ってます! はい。
ーーお客さんの反応を見ていたら、優宇vs松本戦が異種格闘技戦っぽくて……
光留 完全に異種格闘技戦でした。道着は着ていても柔道と柔術っていうのは違うんですよね。プロレスリングとプロレスくらい違うんです。“PURORESU”っていま海外とかであるじゃないですか。それとPRO-WRESTLINGくらい違うものなんです。でも全部含めて結局ルールを尊重すればいいだけの話なんです。よく言うじゃないですか、相手をリスペクトしてる・してないって。相手なんてどうだっていいんですよ。実際ひとこともしゃべったことない、これから殴る奴を尊敬なんてしてるわけないじゃないですか。格闘技において何を尊ばなければいけないって、僕はルールだけだと思うんですよ。それが少しでも……広がらなくなっていいですけど、僕はそれを大事にしていきたいなって思うんで。あの二人はルールをよく守って闘ってくれたんで、今度は本戦で……組むのはどうなんだろうなぁ。恐いなぁ(苦笑)。恐いことやりたいね!
ーー毎月興行ということですが、来月はJEEEPですね。
光留 はい! で、3月はまたインディージュニアの祭典をやって。日取りも決めて、今日の売上で会場借ります!

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